故郷は心や夢とつながる場所だ。年越しの雰囲気と素朴な人情は、故郷の村でしか十分に味わうことができないだろう。
中国北方には、詩人の鳳川によって「夢の故郷」と呼ばれる村がある。河南省孟州市の莫溝村だ。
莫溝村は太行山脈の最南端にあり、3方向を溝に囲まれている。村の西をブン水河が流れる。村民は有利な地形を利用し、窯洞(洞穴式住居)で暮らしてきた。現在は180以上の窯洞が残されており、うち131は明 清の時代に作られたものだ。
莫溝村は孟州市工業エリアの中間に位置し、外に出る若者が増えている。村の常住人口が減少し、2014年には村全体が立ち退き計画の対象になった。多くの村が避けられない結末を迎えるかに見えた。
ところが賢明な判断により、わずか1年余りで「蘇り」を果たすとは、誰も想像しなかった。孟州市は2015年4月に、莫溝村を試験的に開発し、農村の発展方向を模索することを決定した。そこで市は有名な4組の農村開発 設計チームを招聘した。50代の鮑国志氏がその責任者となった。
設計士らは、「故郷 莫溝」計画を作成した。
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