英国の著名な医学雑誌「ランセット」が1975年から2014年にわたって186ヶ国の成人1920万人を対象に調査を実施したところ、14年に肥満人口は6億4100万人に達し、中でも中国は米国を抜いて世界で肥満人口が最多になったことが明らかになった。生命時報が報じた。
同研究によると、75年、中国の低体重(痩せ型)の成人は、男性2960万人、女性3570万人と、いずれもインドに次ぐ2位の人数だった。しかし、14年には、その数が男性1800万人、女性3030万人にまで減少。一方、75年にわずか男性70万人、女性170万人だった過体重の人口が40年後の14年に男性4320万人、女性4640万にまで増加した。
体重(kg)÷身長(m)の2乗で算出される「ボディマス指数(BMI)」は、肥満度や健康状態を知るための指数。世界保健機構(WHO)は、BMIが18.5以下を「低体重」、25以上を「過体重 」、30以上を「肥満 」としている。人種によって体質も異なるため、中国はWHOやアジアのBMIの基準を考慮に入れ、中国人に適したBMIの基準を制定しており、BMI24以上を「過体重」、28以上を「肥満」としている。
中国では、ふくよかな人は「福」があり、経済的に豊かな状態と見られている。そして、多くの中年男性は、自分は肥満と感じることはなく、逆にビール腹を自慢することさえある。しかし、大きくなる一方のウエストは決して自慢できることではなく、肥満は多くの病気の原因になる。普通体重の人に比べると、過体重の人が高血圧になる確率は2.5倍、肥満の人なら3.3倍になる。高血圧のほか、肥満の人は、脂肪肝や2型糖尿病、中性脂肪値やコレステロール値の上昇、虚血性心疾患などになりやすい。
(人民網日本語版)
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