2016年9月、ビジネスをテーマとするG20サミットが杭州で開催された。32の国と地域から1300名以上の代表が集まり、世界経済成長について議論された。同サミットでは76条項の決議が採択された。2016年10月には中国-ラテンアメリカ?ビジネスサミットが唐山で開催され、ラテンアメリカから31カ国、700名が参加した。同期間に調印された取引額は170億ドルに上り、過去最高となった。2016年11月にAPEC CEOサミットが開催されたが、中国のCEOの参加と発言の数が全体の4分の1に達した。
「2016年、世界が注目する世界経済調整の場において、中国のビジネス界は“観劇するだけ”から“舞台で演じる”への歴史的大転換を果たした」。中国国際貿易促進委員会の姜増偉会長は1月9日、「2017年全国貿易促進工作会議」において、2016年の全国貿易促進システム業務を総括する際、「第13次五カ年計画の初年度となる2016年、国際経済貿易協力と世界経済管理の面で中国ビジネス界は全く新しい段階に入った」と述べた。
その言葉の背景には、全国貿易促進システムの緩和やサービス構造、サービス企業、ビジネスのイメージが明らかに向上したことがある。
2016年、全国貿易促進システムの海外展示が2000回超、国内展示が3000回超で、フォーラム開催は1000回超に上る。なかでも“一帯一路”戦略に関連する展示や商談会が最も注目を集めた。中国国際貿易促進委員会は海外展示の申請などでリーダシップを発揮し、シルクロード博覧会、広東21世紀海上シルクロード博覧会、中国-ASEANビジネス投資サミット、中ロ蒙ビジネスサミットなど“一帯一路”をテーマにしたイベントを主催した。2016年、“一帯一路”沿線諸国の参加企業は前年比で60%以上増加し、展示面積も同80%増だった。
2016年は世界貿易が急速に減速し、貿易保護主義が台頭した年だった。その中で中国国際貿易促進委員会は、具体的な措置を通じて二国間ビジネス協力システムの建設を各国で推進させてきた。年間で102以上の二国間協力システムを新設し、98の国と地域における188社の関連組織や国際組織と、203件の協力システムを構築した。これにより、世界の主要経済国と“一帯一路”主要沿線国家の網羅を完成させた。
二国間システムが拡充し続けていることを前提に、中国国際貿易促進委員会は様々な電子プラットフォームも構築している。企業サービスのために貿易の簡便化を進めているのだ。そこは初めて「輸出促進ロードマップ」が発表された。国際市場を開拓する全国貿易促進システムの、111件におよぶ輸出促進プロジェクトを通じ、数多くの企業を組織化し、牽引している。中国国際貿易促進委員会の「中小外資企業サービスネットワーク」と「中国-ASEAN越境Eコマースプラットフォーム」は、企業の国際市場開拓に様々な利便性をもたらしている。2016年、原産地の証明やATA受領書などの文書の発行・発行代行の数は450万件以上で、前年比で12%増だった。特に優遇原産地証明書の発行件数は184%増となった。
高水準の外資投資を呼び込むための地方産業パークの建設や、中国企業の海外進出を推進するための国外経済貿易協力区の建設など、「打って出る」、「引入れる」の両者を進めることで、生産協力の推進と地方経済発展の推進を図っている。2016年、7つの大型プロジェクトから成る「中国(楽亭)ラテンアメリカ産業パーク」が作られた。また遼寧省、済南市、青島市、武漢市など省市の貿易促進委員会も大型投資プロジェクトを成立させた。さらに、世界貿易促進委員会は黒竜江省、湖北省など15省区市の約800社を率いて海外貿易協力区を視察し、大きな収穫を得た。寧夏回族自治区はオマーン・ドクム特区の中国産業パーク建設を始動させ、中国とアラブ産業の生産協力に貢献した。
2017年の対外経済貿易活動の見通しについて姜増偉氏は、「全国貿易促進システムは今後も供給側の構造改革を進め、“一帯一路”戦略をより現実のもととする。同時に、対外貿易と二国間投資の発展を進める企業の国際化経営の水先案内人になる。中国国際貿易促進委員会は今後さらに、ビジネスの基準を高めるための代表的役割を演じ、世界経済の調整に深く関与していく」と述べる。
(中国国際放送局)
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