新華網ロサンゼルス12月26日(記者張超群)日本・安倍晋三首相の真珠湾訪問を前に、第二次世界大戦中に中国を支援した米航空義勇隊「フライング・タイガース」のメンバー、ジョン・イー氏が新華社記者を通じて安倍首相に公開書簡を送り、第二次世界大戦中の日本による中国への侵略行為や残虐な行為に対し謝罪するよう促した。
公開書簡の全文訳は次の通り(書簡の原文は英文):
日本人が南京で数十万人もの罪のない中国人を虐殺したあの年、私は17歳で南京から数千里離れた雲南省昆明で暮らしていた。
南京大虐殺は恐怖の極みで、烈火のごとく人を怒させる悪業であり、当時中国のすべての人々を非常に驚かせた。その後長きにわたり、中国侵略日本軍は罪のない中国民衆に対しおびただしい数の残虐行為を犯してきた。
当年、日本はアジア占領をもくろみ、ドイツは欧州併呑を欲した。ヒトラーがユダヤ人にジェノサイド(人種・民族の抹殺行為)を行ったように、日本軍は中国で人種虐殺の罪を犯した。しかし西側の学界とメディアは今に至るまで日本軍の暴行の深刻さを意識しきれていない。
安倍首相の真珠湾訪問は、日米による「ショー」により近い。日本は一番先に中国人に謝罪するべきで、南京大虐殺について謝罪すべきで、中国への侵略行為について謝罪すべきで、そして虐殺された数百万人の中国人に謝罪するべきだ。
1931年に日本は中国の東北地方に侵攻した。中国政府は国際連盟に上訴したが、日本代表団は会場を立ち去った。西側の大国は英国、フランス、ドイツ、イタリアにしても、米国にしても何も行動しなかった。
これらの西側の大国が当時、何か行動していたならば、それがどんな方法かにかかわらず、数百万人の中国の一般市民が殺害されるのを回避できたかもしれない。それらの日本人の罪行はヒットラーと変わらない。日本は数カ国に謝罪すべきであり、最初に中国に謝罪しなければならないことで、米国ではない。
こうして見ると、安倍首相の今月の真珠湾訪問は、日米が機嫌を取り合うための間に合わせのパフォーマンスに過ぎない。
ジョン・イー米国コロラド大学、デンバー大学歴史学科名誉教授
ジョン・イー、1921年11月29日雲南省昭通生まれ、第二次世界大戦中に中国で旧日本軍を攻撃した米軍の「フライングタイガース」で通訳官を担当する。1942年夏に「フライングタイガース」の解散後、ジョン・イー氏は渡米した。2012年、第二次世界大戦中に「フライングタイガース」のメンバーとしての功績を記念し、コロラド州は当年7月17日を「ジョン・イーデー」に指定することを発表した。
(新華社より)
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