「来年は中央企業の合併・再編が加速するだろう。具体的な数字は分からないが、企業数が2ケタに減るのは間違いない」。中国国有資産監督管理委員会(国資委)の張喜武副主任は先ごろ、メディア向けブリーフィングでこのように述べた。また、2017年の国有企業改革の重点を明らかにした。その内容は、国有企業改革試験10項目の継続的な拡大をベースに、供給側の構造改革による過剰な生産能力の解消を引き続き加速し、同時に中央企業の再編・整理、国有企業の会社制・株式制度改革を推進することで、構造調整を通じたモデル転換・高度化を実現させることである。
国資委の構想では、昨年が国有企業改革政策の発表の年、今年が改革の着手の年、2017年が国有企業改革のブレークスルーの年となる。中国共産党中央委員会と国務院は昨年、「国有企業改革深化に関する指導意見」を発表し、今年も関連政策7件を相次いで打ち出すことで、国有企業改革の「1+N」政策体系を完成させた。また、国資委と関連部門も付帯政策36件を発表。「1+N」政策体系と関連細則が国有企業改革の設計図、施工図を作り上げた。
「企業数を単に減らすのではなく、単純な規模拡大でもなく、企業の質の強化と市場パフォーマンスの向上が狙い。業界と産業の調整・合理化、モデル転換・高度化を図り、国有資本の配置効率を高め、世界一流の企業をつくりたい」と張喜武副主任は話している。
昨年は中央企業6組12社の再編が行われた。今年も引き続き、港中旅集団と国旅集団、中糧集団と中紡集団、中国建材と中材集団、宝鋼と武鋼、中儲糧総公司と中儲綿総公司という中央企業5組10社の再編が進められ、中央企業の数は102社に減った。
張喜武副主任は、2017年も引き続き中央企業同士の再編・合併が進み、中央企業数が2ケタに減るとの見通しを示した。「来年は企業数が今年よりも減って2ケタとなるはずだが、具体的な数字は分からない。中央委員会と国務院の全体要求によれば、合併・再編や構造調整への取り組みを強化し、供給側の構造改革のなかで中央企業がモデルとリーダーの役割を担うことで、全体目標の実現を図る。中央企業の生産能力削減やゾンビ企業の整理については、10月末時点で余剰従業員11万人の配置転換と配属が完了し、通年では400件の処理・管理任務を終える見通しだ」としている。
(チャイナネット)
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