ある研究によると、女性は男性に比べ、「マルチタスク(複数の作業を同時にこなすこと)」が得意という。これはどうしてなのだろう?新華社が報じた。
ロシア国立高等経済学院神経言語学研究室の研究者が、MRI(核磁気共鳴画像法)の助けを借りて、この秘密を解き明かした。研究チームは、健康な被験者ボランティア140人(20歳から65歳、男性69人と女性71人)に、形や数量に基づいてモノを仕分けする、トレイルメイキングテスト(TMT: 精神運動速度を評価する検査)や記憶力テストなど、一連のタスクとテストを行うよう依頼した。また、MRIで彼らの脳活動をスキャンした。その結果、被験者全員について、タスクを完成させる際に、脳の背外側にある前頭葉・頭頂葉・後頭葉の3つの部分が連携して働いていた。また、女性と比べると、男性の方がタスクをやり終えた時の前頭葉のエネルギ―消費量が多く、脳内の他の活動エリアや島皮質と再連携する必要があることが分かった。この処理プロセスが生じることで、男性が一つのタスクから他のタスクに映るときのスピードが、女性より緩慢になってしまう。この差は20歳から45歳の被験者で特に顕著に見られた。また、年齢が高くなるにつれ、男性・女性ともマルチタスクを完成させるときに、脳のより多くの部分が連携する必要が生じ、より多くのエネルギーを要した。
研究チームのリーダーを務めるスヴェトラーナ・クプトソワ氏の談話を引用して英デイリー・メール紙が報じたところによると、「我々の研究によって、男性より女性の方が『注意力のスイッチをオンに』しやすく、このため、女性がマルチタスクを行う際は、より多くの資源(脳の各部分)が連携して働く必要がないことが判明した」という。
(人民網日本語版)
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