ルーマニアの首都ブカレスト市内で開催中の国際ブックフェアの2日目にあたる今月17日、中国出版界が主賓国として行った重要な活動の「東京裁判―世界平和のために」の世界刊行・著作権輸出調印式が世界の注目を集めている。当日、上海交通大学出版社と欧州に本社を置く出版社シュプリンガー・ネイチャーが同書の著作権輸出をめぐる文書に調印し、ルーマニアや中東欧各国の出版社約300社の関係者がこの重要な意義をもつ調印の様子を見守った。人民日報が伝えた。
上海交通大学出版社の劉佩英編集長は、「今年は東京裁判の開廷70周年にあたり、『東京裁判―世界平和のために』は専門的な学術的視点に立ちつつ、わかりやすい記述によって、極東国際軍事裁判での日本の戦犯に対する審議の内容を読者に全面的に伝えるものだ。この本は読者に対し、客観的かつ全面的に歴史を再現し、日本軍国主義の侵略者の累々と積み上がった犯罪行為が各国国民に与えた痛みを深々と訴え、十分な説得力をもって東京裁判の正当性や合法性を論証している」と説明した。
同日、シュプリンガーを代表するサラ・クローリーヴィニョー氏と上海交通大学出版社が、同書英語版の著作権輸出合意に調印した。ヴィニョー氏は、「『東京裁判―世界平和のために』英語版は双方の東京裁判シリーズの書籍をめぐる協力の第3段で、国際学術界による中国やアジアの人々の抗戦の歴史研究を極めて豊富なものにし、国際学術界が東京裁判を掘り下げて研究する上で重要な意義をもち、世界の人々が第二次世界大戦の歴史や極東国際軍事裁判などを理解する上でプラスになる」と述べた。
またヴィニョー氏は取材に答える中で、「シュプリンガー・ネイチャーの目標は中国の専門家による第二次世界大戦の歴史研究の成果を国際化することにあり、世界中に正義の声を届けたいと考えている。歴史を研究することは、今日のために教訓をくみ取ることだ。歴史を理解し、しっかりと記憶しなければ、未来に向かってよりよく進んでいくことはできない」と述べた。
(人民網日本語版)
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