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歴史を忘れるべからず 「東京裁判と世界平和国際学術フォーラム」が上海で開催
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-11-14 10:49:12 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   今年は日本のA級戦犯を裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)開廷70周年だ。上海交通大学主催、上海交通大学東京裁判研究センター及び人文学院がアレンジする「2016東京裁判と世界平和国際学術フォーラム」が12日、上海交通大学で開かれた。中国、米国、日本、英国、ニュージーランドなどの25人の法学者と歴史学者は、異なる角度からこの半世紀以上前の国際裁判が現在の国際社会にいかに影響を及ぼしたかを巡り、「戦争と平和」という永遠のテーマについて議論を掘り下げた。

   70年前の裁判

   東京裁判は1946 48年に日本の東京で開かれた、第二次大戦中の日本の戦犯の罪に関する裁判で、A級戦犯を対象に行われた唯一の裁判だ。米国、中国、英国、フランス、ソ連、カナダ、豪州、ニュージーランド、オランダ、インド、フィリピンの11カ国の裁判官11人からなる裁判所が、25人の被告の裁判を行った。最終的に東条英機、広田弘毅、土肥原賢二、板垣征四郎、松井石根、武藤章、木村兵太郎を絞首刑に処し、木戸幸一ら16人は無期懲役になった。東郷茂徳は懲役20年、重光葵は懲役7年。

   東京裁判で中国側の通訳、中国の検察官の秘書を務めた高文彬氏は今年95歳になるが、東京裁判について語ると興奮の色を隠せなかった。「東京裁判は日本人に、あまりにも大きな衝撃をもたらした。裁判前、彼らは自国の兵士が外で放火、殺戮、略奪をほしいままにしていたことをまったく知らなかった。裁判の結果を聞くと、多くの人が慙愧の念に耐えず、顔を上げて私たちを見れなかった」

   戦後の国際レジームを確立

   中国は第二次大戦で日本の侵略を受け、14年間(1931 45年)の奮戦により侵略者を追い払ったが、重傷を被った。一部の統計データによると、戦時中に中国の軍人 民間人が3500万人以上死傷した。うち死亡者は2100万人。1937年当時の価値に基づき計算すると、中国経済は1000億ドル以上の直接的な損失、5000億ドル以上の間接的な損失をこうむった。村山談話の会の藤田高景理事長は「この戦争は中国人に深刻な災いをもたらした。裁判が戦争責任を担う指導者を裁くのは当然のことだ」と述べた。スタンフォード大学フーバー研究所の郭岱君研究員も「日本の降伏は戦争の終結を象徴したが、これは中国にとって十分とはいえない。終戦では降伏式のほか、法理的に戦争の罪を完全に清算し、戦犯を罰する必要がある。東京裁判の終結は、抗日戦争の完全な終結を象徴する」と発言した。

   専門家は別の角度から、東京裁判の意義について語った。

   東京裁判研究センターの程兆奇主任は「東京裁判は連合国が慎重に検討を重ねた上で行われた公正な裁判であり、元凶を処罰し、戦争を防止し、戦後レジームを構築する力を発揮した」と指摘した。

   北京大学の王暁秋氏は法学的な見地から「東京裁判は法廷審議により、日本ファシズムの戦争の罪を清算し、平和に対する罪を定義付けた。全世界に向け、侵略戦争の画策 発動 実行は非人類 非人道的な、平和に対する犯罪行為であり、犯罪に参与した個人は刑事責任を負わなければならないと宣言した」と述べた。

   歴史を忘れるべからず

   東京裁判から70年が経過する。時間の流れと国際情勢の変化により、国際社会はこの国際的で公正な裁判の意義を十分に認識していない。程氏は国内の研究の現状について「東京裁判に関する多くの文献がわが国では出版されておらず、海外でも多くの国家クラスの図書館が関連文献を収蔵していない。そのため国内の学者は東京裁判に関する最も直接的な資料を手にし難く、研究の進展が緩慢になっている」と話した。

   しかしこの状況には変化が生じている。2011年5月3日に東京裁判研究センターが設立されると、中国は同分野の研究を開始した。同センターは2013年、「東京裁判国際学術シンポジウム」を開催した。同センターはその後の3年間に渡り、多くの基礎的な作業を行った。資料を収集 整理し、『極東国際軍事裁判所裁判記録 中国部分』シリーズを出版し、国外の40数冊を翻訳出版した。中国が得る資料と文献の増加に伴い、中国の東京裁判に関する研究も新たな段階に入った。同センターは現在、日本人戦犯の裁判に関する文献のデータバンクの構築に着手しており、今後さらに『東京国際軍事裁判』シリーズの出版を予定している。同センターはさらに、法律 史学 国際関係などの面から東京裁判を研究する。

 

 (チャイナネット)

 

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新華網日本語

歴史を忘れるべからず 「東京裁判と世界平和国際学術フォーラム」が上海で開催

新華網日本語 2016-11-14 10:49:12

   今年は日本のA級戦犯を裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)開廷70周年だ。上海交通大学主催、上海交通大学東京裁判研究センター及び人文学院がアレンジする「2016東京裁判と世界平和国際学術フォーラム」が12日、上海交通大学で開かれた。中国、米国、日本、英国、ニュージーランドなどの25人の法学者と歴史学者は、異なる角度からこの半世紀以上前の国際裁判が現在の国際社会にいかに影響を及ぼしたかを巡り、「戦争と平和」という永遠のテーマについて議論を掘り下げた。

   70年前の裁判

   東京裁判は1946 48年に日本の東京で開かれた、第二次大戦中の日本の戦犯の罪に関する裁判で、A級戦犯を対象に行われた唯一の裁判だ。米国、中国、英国、フランス、ソ連、カナダ、豪州、ニュージーランド、オランダ、インド、フィリピンの11カ国の裁判官11人からなる裁判所が、25人の被告の裁判を行った。最終的に東条英機、広田弘毅、土肥原賢二、板垣征四郎、松井石根、武藤章、木村兵太郎を絞首刑に処し、木戸幸一ら16人は無期懲役になった。東郷茂徳は懲役20年、重光葵は懲役7年。

   東京裁判で中国側の通訳、中国の検察官の秘書を務めた高文彬氏は今年95歳になるが、東京裁判について語ると興奮の色を隠せなかった。「東京裁判は日本人に、あまりにも大きな衝撃をもたらした。裁判前、彼らは自国の兵士が外で放火、殺戮、略奪をほしいままにしていたことをまったく知らなかった。裁判の結果を聞くと、多くの人が慙愧の念に耐えず、顔を上げて私たちを見れなかった」

   戦後の国際レジームを確立

   中国は第二次大戦で日本の侵略を受け、14年間(1931 45年)の奮戦により侵略者を追い払ったが、重傷を被った。一部の統計データによると、戦時中に中国の軍人 民間人が3500万人以上死傷した。うち死亡者は2100万人。1937年当時の価値に基づき計算すると、中国経済は1000億ドル以上の直接的な損失、5000億ドル以上の間接的な損失をこうむった。村山談話の会の藤田高景理事長は「この戦争は中国人に深刻な災いをもたらした。裁判が戦争責任を担う指導者を裁くのは当然のことだ」と述べた。スタンフォード大学フーバー研究所の郭岱君研究員も「日本の降伏は戦争の終結を象徴したが、これは中国にとって十分とはいえない。終戦では降伏式のほか、法理的に戦争の罪を完全に清算し、戦犯を罰する必要がある。東京裁判の終結は、抗日戦争の完全な終結を象徴する」と発言した。

   専門家は別の角度から、東京裁判の意義について語った。

   東京裁判研究センターの程兆奇主任は「東京裁判は連合国が慎重に検討を重ねた上で行われた公正な裁判であり、元凶を処罰し、戦争を防止し、戦後レジームを構築する力を発揮した」と指摘した。

   北京大学の王暁秋氏は法学的な見地から「東京裁判は法廷審議により、日本ファシズムの戦争の罪を清算し、平和に対する罪を定義付けた。全世界に向け、侵略戦争の画策 発動 実行は非人類 非人道的な、平和に対する犯罪行為であり、犯罪に参与した個人は刑事責任を負わなければならないと宣言した」と述べた。

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   しかしこの状況には変化が生じている。2011年5月3日に東京裁判研究センターが設立されると、中国は同分野の研究を開始した。同センターは2013年、「東京裁判国際学術シンポジウム」を開催した。同センターはその後の3年間に渡り、多くの基礎的な作業を行った。資料を収集 整理し、『極東国際軍事裁判所裁判記録 中国部分』シリーズを出版し、国外の40数冊を翻訳出版した。中国が得る資料と文献の増加に伴い、中国の東京裁判に関する研究も新たな段階に入った。同センターは現在、日本人戦犯の裁判に関する文献のデータバンクの構築に着手しており、今後さらに『東京国際軍事裁判』シリーズの出版を予定している。同センターはさらに、法律 史学 国際関係などの面から東京裁判を研究する。

 

 (チャイナネット)

 

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