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安倍氏がトランプ氏に「謁見」、収穫はあるか
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-11-18 14:37:36 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   次期米大統領に選出されたトランプ氏は本日ニューヨークで、日本の安倍晋三首相と会談する。トランプ氏は当選後、初めて外国首脳と会談する。

   安倍首相の身辺に近い筋は記者に対して、安倍首相は今回の会談に意気込んでいると表明した。日本メディアは、安倍首相がこのチャンスを利用し、トランプ氏とプライベートな関係を構築しようとしているとした上で、米日同盟関係やTPPなどトランプ氏と相談すべき数多くの問題があると分析した。

   トランプ氏は大統領選で、米日同盟と米韓同盟を気にかけない様子を見せた。トランプ氏は日韓に対して、米軍の経費負担を求めた。さらにトランプ氏は、TPPから離脱すると断言した。トランプ氏が選挙中に発言したようにアジア太平洋政策を打ち出せば、日本が最大の敗者になる。

   安倍政権はトランプ氏が当選するとはまったく予想せず、完全にヒラリー氏に賭けていた。今は真逆の状況が生じ、安倍首相は直ちに調整し、これ以上ないほど低姿勢になっている。これは重要な時であれば何でもやり、どんな苦しいことであってもあえてするという、日本政府の極致とも言える現実主義を示している。

   トランプ氏はこの忙しい時期に安倍首相と会談することに同意し、同じく柔軟性を示した。トランプ氏はまだ外交チームを発足しておらず、現時点ではアジア太平洋の重大問題について、大統領として発言する能力はないだろう。そのため今回の会談は、これまでのわだかまりを解消し、互いに友好を示そうという双方の計画として見るべきだ。トランプ氏もおそらく、米国のアジア太平洋における同盟国をなだめる、曖昧な言葉を口にするだろう。

   しかしトランプ氏はヒラリー氏ではなく、そのアジア太平洋政策がヒラリー氏ほど急進的になるとは思えない。政権運営で特に注目するのは米国経済の復興、米国社会の活力の回復だ。トランプ氏が「偉大なる大統領」になるためには、これに取り組まなければならない。米国のアジア太平洋の同盟関係は、米国の国家安全を守るにはすでに十分だ。トランプ氏がこれらの同盟関係をさらに強化し続けるには、彼が認める米国の利益が生まれなければならない。

   日本と中国は外交で対立し、ほぼ修復不可能となっているが、米中間はそうではない。中米両国は競争と駆け引きを展開するが、協力も維持しており、正式な場では互いに友好を口にする。安倍首相は米中関係を日中関係と同じぐらい緊張化させ、米日同盟の中国対抗の性質を際立たせようとしている。中国けん制で中国の力を削ぐよう米国をそそのかし、日本に多くの戦略的余地をもたらそうとしている。

   実際には、米国は対中関係でより広い視野を持つ。米国は対中関係には、東アジアの地政学という緯度があるほか、米国経済には中国が必要、米中の世界事業における協力、世界戦略のバランスという緯度がある。中国が世界2位の経済体、核大国であることから、米国が対中関係でムキになるのではなく、大国関係の比較的安定したリズムを維持しなければならない。

   そのためトランプ氏と安倍首相の出発点は異なるはずだ。安倍政権の政治の右傾化、中国との対立は行き過ぎており、「アジア太平洋リバランス」戦略を推進するオバマ政権でさえ追いつけないほどだ。日本はヒラリー氏がさらなる推進をもたらすことに期待していたが、当選するのがトランプ氏だとは想定しなかった。安倍首相がトランプ氏を引き込み、日本や右翼の政治的私利に利用しようとしても、必ず失望することになるだろう。

   安倍政権は頑なな外交路線を歩んでいるが、これは日本の戦略が受動的になっている根本的な原因だ。さもなければ堂々たる日本の首相が、米国の大統領交代でまるで世界が崩壊したように狼狽する必要はない。またトランプ氏の一言の慰めで恩沢に浴し、身に余る寵愛と喜ぶ必要もない。日本は外交面で勢いがあるように見えるが、多くの国に助けを求め、誰に会ってもぺこぺこ頭を下げなければならない時だろうか?日本人は考えてみるといい。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

安倍氏がトランプ氏に「謁見」、収穫はあるか

新華網日本語 2016-11-18 14:37:36

   次期米大統領に選出されたトランプ氏は本日ニューヨークで、日本の安倍晋三首相と会談する。トランプ氏は当選後、初めて外国首脳と会談する。

   安倍首相の身辺に近い筋は記者に対して、安倍首相は今回の会談に意気込んでいると表明した。日本メディアは、安倍首相がこのチャンスを利用し、トランプ氏とプライベートな関係を構築しようとしているとした上で、米日同盟関係やTPPなどトランプ氏と相談すべき数多くの問題があると分析した。

   トランプ氏は大統領選で、米日同盟と米韓同盟を気にかけない様子を見せた。トランプ氏は日韓に対して、米軍の経費負担を求めた。さらにトランプ氏は、TPPから離脱すると断言した。トランプ氏が選挙中に発言したようにアジア太平洋政策を打ち出せば、日本が最大の敗者になる。

   安倍政権はトランプ氏が当選するとはまったく予想せず、完全にヒラリー氏に賭けていた。今は真逆の状況が生じ、安倍首相は直ちに調整し、これ以上ないほど低姿勢になっている。これは重要な時であれば何でもやり、どんな苦しいことであってもあえてするという、日本政府の極致とも言える現実主義を示している。

   トランプ氏はこの忙しい時期に安倍首相と会談することに同意し、同じく柔軟性を示した。トランプ氏はまだ外交チームを発足しておらず、現時点ではアジア太平洋の重大問題について、大統領として発言する能力はないだろう。そのため今回の会談は、これまでのわだかまりを解消し、互いに友好を示そうという双方の計画として見るべきだ。トランプ氏もおそらく、米国のアジア太平洋における同盟国をなだめる、曖昧な言葉を口にするだろう。

   しかしトランプ氏はヒラリー氏ではなく、そのアジア太平洋政策がヒラリー氏ほど急進的になるとは思えない。政権運営で特に注目するのは米国経済の復興、米国社会の活力の回復だ。トランプ氏が「偉大なる大統領」になるためには、これに取り組まなければならない。米国のアジア太平洋の同盟関係は、米国の国家安全を守るにはすでに十分だ。トランプ氏がこれらの同盟関係をさらに強化し続けるには、彼が認める米国の利益が生まれなければならない。

   日本と中国は外交で対立し、ほぼ修復不可能となっているが、米中間はそうではない。中米両国は競争と駆け引きを展開するが、協力も維持しており、正式な場では互いに友好を口にする。安倍首相は米中関係を日中関係と同じぐらい緊張化させ、米日同盟の中国対抗の性質を際立たせようとしている。中国けん制で中国の力を削ぐよう米国をそそのかし、日本に多くの戦略的余地をもたらそうとしている。

   実際には、米国は対中関係でより広い視野を持つ。米国は対中関係には、東アジアの地政学という緯度があるほか、米国経済には中国が必要、米中の世界事業における協力、世界戦略のバランスという緯度がある。中国が世界2位の経済体、核大国であることから、米国が対中関係でムキになるのではなく、大国関係の比較的安定したリズムを維持しなければならない。

   そのためトランプ氏と安倍首相の出発点は異なるはずだ。安倍政権の政治の右傾化、中国との対立は行き過ぎており、「アジア太平洋リバランス」戦略を推進するオバマ政権でさえ追いつけないほどだ。日本はヒラリー氏がさらなる推進をもたらすことに期待していたが、当選するのがトランプ氏だとは想定しなかった。安倍首相がトランプ氏を引き込み、日本や右翼の政治的私利に利用しようとしても、必ず失望することになるだろう。

   安倍政権は頑なな外交路線を歩んでいるが、これは日本の戦略が受動的になっている根本的な原因だ。さもなければ堂々たる日本の首相が、米国の大統領交代でまるで世界が崩壊したように狼狽する必要はない。またトランプ氏の一言の慰めで恩沢に浴し、身に余る寵愛と喜ぶ必要もない。日本は外交面で勢いがあるように見えるが、多くの国に助けを求め、誰に会ってもぺこぺこ頭を下げなければならない時だろうか?日本人は考えてみるといい。

 

(チャイナネット)

 

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