日本社会が保守的だった80-90年代、外国人は社長になるどころか、職に就くことすら難しかった。日本経済の低迷、高齢化にともない、その状況も一変した。21日付の「日本経済新聞」の報道によると、日本で社長を務める中国人は2015年に1763人。2011年と比べ、500人以上増えた。「新華ネット」が伝えた。
過去を遡ると、中国人の日本での起業は二段階を踏んでいる。80年代までは老華僑・老華人が飲食店の開業をもとに飲食系企業や貿易会社を興すことが多かった。その後、日本に留学した新華人・新華僑の多くは技術をもとに起業。とりわけ2000年前後に中国人が経営するIT企業が日本で激増した。ある日本のIT関連サイトによると、在日中国人が設立したIT企業は163社にのぼり、なかには業績好調で、日本で株式上場している企業もある。華字紙を開くと、IT企業の求人広告が目につく。こうした現象は今も続いている。
日本で社長を務める中国人はなぜ増加の一途をたどっているのだろうか?日本学生支援機構(JASSO)の統計によると、アジア地域からの留学生が昨年19万人を上回り、圧倒的多数を占めた。なかでも中国人留学生は9万4千人と最も多い。こうした人たちが日本で就職し、起業予備軍となっている。また、多くの中国人が日本の不動産業に進出していることも中国人社長が増えている一因となっている。中国情報サイトのサーチナは、中国人は独立心が強いことから自分の会社をつくりたいという願望を持つ人が多いと心理的角度から分析。外国人が日本の新興産業を支える重要な人材になるだろうと日本経済新聞は指摘する。
(チャイナネット)
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