【政治的な目論見】
安倍首相は万博により維新の会に恩を売り、改憲の支持を得ようとしている。この目論見は、誘致の進展を別の面から推進している。安倍首相は任期内の改憲に執着しているが、改憲の発議には衆参両院の3分の2以上の議員による賛同が必要だ。これには改憲を支持する維新の会の勢力が必要不可欠だ。維新幹部は「万博で大きな恩ができれば、憲法改正にもとことん協力する」と語る。
維新の会代表の松井氏は、前大阪市長の橋下徹氏とともに大阪都構想を掲げているが、大阪の多くの企業が近年、本社機能を次々と東京に移しており、関西経済の低迷につながっている。維新の会が大阪万博の誘致に成功すれば、大阪での地盤を固め、関西での勢力を強化できる。
府の基本構想素案では、会場建設費は1200-1300億円。夢洲までの地下鉄延伸や橋の拡張ではさらに少なくとも700億円と見込む。この巨額の経費をどこから捻出するかが、最大の問題になる。
大阪以外に、仏パリや英マンチェスターなども2025年万博の誘致意向を示している。博覧会国際事務局は2018年に開催地を決定する。
(チャイナネット)
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