「支付宝」(アリペイ)は12日から現金引き出しに対する手数料の徴収をスタートした。9月12日に発表した公告で、2016年10月12日から、個人ユーザーが限度額を超えて現金を引き出す場合に0.1%の手数料を徴収するとしていた。個人ユーザーは一人あたり累計2万元(1元は約15.4円)までは無料で現金を引き出せ、限度額を超えた場合にアント ファイナンシャルで貯めたポイントを充てて限度額を引き上げることもできる。「北京商報」が伝えた。
「微信」(WeChat)が現金化で手数料を徴収するようになってから約半年を経て、今回の支付宝の手数料徴収となった。だが実際のところ、ユーザーは支付宝を各種のショッピング、資産運用、料金支払い、クレジットカードの返済、携帯電話のプリペイドなどで利用するケースが多く、現金を引き出す機会はそれほど多くない。よって限度額を超えた場合に手数料を徴収しても、ユーザーは実質的な影響をそれほど大きく受けるわけではない。支付宝は広告の中で、手数料徴収に踏み切ったのは、「総合的な経営コストが急激に上昇したため」で、現金引き出しのルールを調整して、コスト圧力の一部軽減を狙うとしていた。微信もさきに現金化での手数料徴収を明らかにした際、「これは利益追求のための措置ではなく、銀行の手続きにかかる経費を捻出するため」と説明していた。アナリストは、「経済学の原理から考えれば、インターネットプラットフォームでの適切な費用徴収は当然の流れだ。ネットプラットフォームの発展にともない、無料サービスがもたらした巨大な取引コストと人件費が、プラットフォームの限界費用の引き下げを不可能にしてきたからだ」と分析する。
(人民網日本語版)
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