中国空軍は9月に相次いで2回、各種軍用機を太平洋での遠洋訓練に出動した。大いに注目された「轟-6K」長距離爆撃機以外に、早期警戒機が含まれたことも人々に少なからぬ驚きと喜びを与えた。人民網が伝えた。
軍事専門家の王明亮氏によると、早期警戒機が繰り返し遠洋訓練に参加したことは、中国の早期警戒機の海上の目標に対する探知能力が高まってきていることを示している。将来は「運-20」をベースに次世代早期警戒機を開発することで、中国の早期警戒機と世界の先進的早期警戒機との格差が一層縮まる可能性がある。
王氏によると、早期警戒機は空中の目標の捜索と識別、及び情報を処理して各作戦機に提供することが主要任務だ。地上配備型レーダーと比べ、早期警戒機はより柔軟で探知距離がより長く、現代空中作戦システムにおける中枢装備だ。中国は広大な領海を持つが、沿海地域の一部の島や礁に地上配備型レーダーを配備するだけでは、戦闘機はひとたび遠洋へ行くと地上配備型レーダーの支援を失ってしまう。したがって早期警戒機は中国の領海主権の維持、海上権益の確保、海上防御の強化などの行動において決定的な影響を及ぼす役割を発揮している。近年、早期警戒機が空軍の遠洋訓練にたびたび参加していることは、中国の早期警戒機の海上の目標に対する探知能力が高まってきており、軍事訓練で検証を得ていることを示している。
国産早期警戒機の今後の発展方向については、王氏によると、いかなる装備の発展も国の将来のニーズに基づいて決定する必要がある。国産早期警戒機の発展においては、将来中国が直面し得る衝突や戦争を十分に想定し、遂行の必要性がある多様な任務を全面的に考慮する必要がある。将来の国産早期警戒機の役割としては、まず中国の領土領海の全領域カバーを実現する必要がある。次に、周辺地域で戦闘機が遂行する多様な任務の支援などを考慮する必要がある。このため早期警戒機の海上探知能力にはより高い要求が課せられる。また、海外任務を遂行する作戦機を情報面から支援するため、早期警戒機はより広い範囲まで飛べる必要があるうえ、山地、砂漠、森林、海洋など各種の複雑な地形条件に対する探知能力を備える必要がある。
(人民網日本語版)
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