商務省の沈丹陽報道官はこのほど、中国の対外貿易が抱える問題は短期的なものではなく、不確定または不安定な材料が増え続けており、対外貿易は依然として大きな下振れ圧力にさらされているとの見方を示しました。
沈報道官は「今年1月から8月、中国の輸出入総額は1.8%低下しており、輸出が1%減で、輸入が2.9%減となっている。このように輸出入の現状は依然として厳しく、盲目的に楽観視できない」と話しました。
その上で、「今年1月から8月、中国の輸出入商品が多くの貿易救済措置に巻き込まれ、20の国と地域から合わせて85件の貿易救済調査案件が発動され、総額103.21億ドルに達している。件数は対昨年同期比49%増で、関連金額は94%増となっている。これ以外には、アメリカが発動した中国商品を対象にした同国1930 年関税法 337 条(「337 条」)に基づく違反調査の案件は15件であった」と説明しました。
中国税関によりますと、8月期の輸出、輸入はそれぞれ5.9%と10.8%の伸びが見られ、月間の輸出、輸入がいずれも上昇したのは、2014年11月ぶりのことです。輸出では、今年3月以降、下げ幅が6ヶ月連続して縮小しており、輸入では8月にプラス成長に転じただけでなく、過去3年で最大の月間伸び幅となりました。
沈報道官は「中国の対外貿易は引き続き安定に向かい、好調なトレンドを保っている。商務省は今後数ヶ月、関連当局と関連地域と共に、企業の負担軽減に向けて焦点を絞り、ピンポイントで正確に力を注ぐことで、すでに発表した一連の政策措置を着実に実行していく」と強調しています。
(中国国際放送局)
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