新華網北京9月12日(記者/張寧、林昊)米国では、人々は一般的に「レームダック(役立たず)」という恭しさを失った言葉で任期終了に向かう大統領を形容する。その背後に含まれた意味は、まもなく「物事を決める際の決定権」を失う指導者の指示を興味をもって拝聴する者は誰もいないということだ。
8日午前にラオスの首都ビエンチャンで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)―米国首脳会議で、米国のバラク・オバマ大統領がフィリピンのペルフェクト・ヤサイ外務大臣と「背後で握手を交わした」一幕は、このあだ名の厳しい現実に対する精妙な描写を再び実証している。
【賢明な方法が「頭痛」を解決するか?】
『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の記者は、次のように伝えている。ドゥテルテ大統領は「片頭痛」でオバマ大統領が参加する会議を欠席したという。しかし、問題は、ASEAN―米国首脳会議を欠席した後、人々がちょうどドゥテルテ大統領のご病気を心配していた時、ドゥテルテ大統領がその後すぐに続いて開催された東アジアサミットに現れたことだ。ドゥテルテ大統領を頭痛にさせたのは何なのか、また、彼の病気を治ったのは何なのか?
【戦略は攻撃に遭う】
会議の報道を担当した1人のメディア記者はオバマ大統領の「アジア太平洋リバランス」戦略は、フィリピン大統領の「意味不明」な攻撃に遭ったと冗談交じりに語った。フィリピン政府が外相だけを派遣して東南アジア諸国連合(ASEAN)-米国首脳会議に出席させたことは、この冗談交じりの発言が的を得ていることをある程度、裏付けた。
ASEAN-米国首脳会議は本来、米国と少数のASEAN諸国が南中国海問題について騒ぎ立てる可能性が最も高い場であり、そのために、ドゥテルテ大統領の欠席は大いに考えさせられる。
【発言に喝采はなし】
オバマ大統領の今回の会期中の動きは、政府関係者が事前に策定した当初の効果に達しなかった。
8日、ASEAN-米国首脳会議での発言で、オバマ大統領は中国を名指ししなかったが、いわゆる南中国海仲裁案の結果を受け入れなければならないと表明した。オバマ大統領の発言について、ASEAN各国は積極的に反応しておらず、会議で発表された多数の声明でも中国への批判はない。
オバマ大統領が大いに推進する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)は議題になっていない。アナリストは任期満了時に、TPPが米国議会で批准されるかどうかについて楽観視する人は少ないと分析している。
(新華社より)
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