8月が終わりに近づき、市場では資金が不足気味で、金融市場には金利の全面的な上昇がみられる。中国人民銀行(中央銀行)は24日、公開市場で半年ぶりに14日物リバースレポを行い、資金の短期的な変動を落ち着かせた。「京華時報」が伝えた。
人民銀は同日に出した公告で、公開市場において金利入札方式による1400億元(1元は約15.1円)のリバースレポ取引を行った。うち900億元は7日物で金利は2.25%。500億元は14日物で金利は2.4%となり、前回の14日物レポ金利と同だったじ。
注目されるのは、人民銀が春節(旧正月、今年は2月8日)後に14日物リバースレポを行ったのはこれが初めてということだ。前回は2月6日で、金利は今回と同じ2.4%。
リバースレポは人民銀が1級の取引事業者から有価証券を買い取り、事業者が将来の定められた日に人民銀から有価証券を買い戻すことを約束するという取引行為で、人民銀が市場に短期的な流動性を投入するための操作だ。これまでの慣例に従うと、人民銀は春節前や国慶節(建国記念日、10月1日)連休前にリバースレポをうち出すことが多く、金融機関の祝日を控えた一時的な資金ニーズを満たすことが狙いとされる。流動性が不足している時にも行われる。
人民銀は8月以降、公開市場で累計160億元の資金を回収したが、中期貸出ファシリティ(MLF)の持続的増加と国庫現金管理の入札によって市場に1020億元の流動性も注入した。14日物リバースレポの再開は市場の注目を集め、業界関係者はこれが資金の価格を引き上げ、流動性不足を招くのではないかと懸念する。
国泰君安証券のアナリストは、「人民銀の今回の動きは金融機関の流動性への予測をより落ち着かせ、人民銀の公開市場操作の柔軟性を高め、流動性不足の際に法定の預金準備率の引き下げを迫られて金融緩和のシグナルを発するようになることを回避するための措置だ」との見方を示す。
興業銀行の研究報告書も、「人民銀は公開市場でのリバースレポ操作や先週のMLF操作の持続期間を引き延ばすことによって、形を変えた小幅の金融緩和を行い、さらに市場に対して安定した金融政策の方向性を示したのだ。これまでのようにジャブジャブ水を注ぐ式の準備率や金利の引き下げを行う可能性は低い」との見方を示す。
(人民網日本語版)
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