新華網北京8月8日 (新華社記者/湯潔峰)3日に日本の安倍晋三首相は内閣改造を行い、執政党の自民党幹部に対しても調整し、内閣19人のほとんどを留任させた。以前からの主要な枠組みはおおよそ安定を維持している。
安倍首相自身の説明によると、内閣改造の重要課題は「経済の活性化」で、自身の自民党総裁任期に関して「延長については全く考えていない」と述べ、5人の女性が同時に入閣したことも「ウーマノミクス」の成果を表わしている。
安倍首相の言動は詳細に分析するとすべてお決まりの型で、どれほど信用度があるのだろうか。
第一に、内閣改造後、新たに入閣した南京大虐殺を否認する書籍を出版した右翼派議員の稲田朋美氏、靖国神社を何度も参拝する著名な右翼派議員の古屋圭司氏らが挙げられる。これらの人事配置は安倍首相が長期的に画策する防衛政策の転換、平和憲法の改正のための障害を取り除くもので、日本の政界の右翼色が濃くなっていることは疑いない。
日本の明治大学政治学部の西川伸一教授は昨今は、自民党の中で安倍首相と意見が異なる議員は内閣から次々と排除され、安倍首相の保守主義に「ブレーキ」を踏むことができる人物はいないと認識している。
次に、安倍首相は「今後2年以内に多くの事に対処する必要があり、自身の自民党総裁任期の延長について考える時間はない」と公言したが、安倍首相の任期延長を支持する二階俊博氏を自民党幹事長に自ら抜擢したことから、安倍首相の「個人の利益」を追求している考えは明らかで、すなっわち安倍首相は自民党党内の総裁任期延長に賛成する現任議員の声を拡大させることを希望している。
さらに、口先で「ウーマノミクス」を提唱し、女性の地位向上に積極的な姿勢を見せる安倍首相だが、政治的に意見が合わない新任の小池百合子東京都知事に対しては冷ややかな視線を向けている。さらに、安倍首相は今回、5人女性を同時に入閣させたことで、一部の国会議員の怒りを招き、「抜擢の際は能力を重視すべきだ。」と指摘する議員もいる。安倍首相のこの動きはパフォーマンスだと指摘されている。
言動が一致しないのは安倍首相個人だけではなく、安倍首相が率いる日本政府も矛盾が続出している。8月2日、日本政府が公表した新版『防衛白書』で、新安保法は「高い評価と支持を獲得する」、「日本は決して他国の戦争に巻き込まれない」と主張しているが、同時に白書で南中国海、東中国海などの問題を身勝手に騒ぎ立て、隣国間の関係を乱すために故意に挑発している。日本が吹聴する周辺の緊張情勢局、中国への牽制、憲法改正と軍拡といった危険な思惑を浮き彫りにしている。
安倍首相と日本政府は、歴史に逆らい、民心に背く道を突き進んでいる。彼らの言動の「お決まりの型」は自分自身と他人を欺き、過ちを認める勇気と道に迷ってから軌道修正する気概がない。必然的に隣国と国際社会の信用を失うだろう。
(新華社より)
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