ファストファッションの戦略
ファストファッションブランドのポジション調整
H&Mはシェア拡大に向け、「手ごろな価格」のウエディングドレスの販売を開始。ユニクロは技術をベースとした商品開発に集中する方針を示した。そのほかC&Aなど多くのブランドは、消費者からの好感度を上げるために相次いで「エコブランド」を打ち出した。最も注目を集めるのは中国のMJstyleが展開する「小売+」のコンセプトを持つ「家居生活館」(生活雑貨なども販売する店舗)で、メディアからは中国国内のファストファッション界の中心的役割を担う業界の新鋭と言われている。
インド市場に照準
インドもここ数年、ファストファッションブランドを引き付ける新興市場と証明された。インドは中国に次ぐ世界第2の大規模市場で、ファッション小売業は急成長中だ。インドのインターネットユーザーは3億人に上り、ファッション電子商取引の潜在消費者となっている。
2015年秋季にH&Mはインドのニューデリーに第1号店を開き、2016年はさらに30店の開設を計画する。2015年5月30日にはGAPもニューデリーのSelect Citywalkショッピングセンターにインドで最初の店舗を開設し、インド市場への進出を発表した。現時点でファーストリテイリングはインドで店舗を開設していないものの、同じようにインド市場進出の機会をうかがっている。市場拡大はファストファッション企業の新たな望みだが、調整を行わなければ場当たり的な動きになるのではないか?
趨利避害(有利なものをとって害のあるものを避けること)と高瞻遠瞩(遠い未来を通すこと)は各ブランドが長く生き延びる基本要素だが、企業は消費者を中心に据える必要があり、商品の品質を高め、より魅力的なファッションを生み出し、短期的な利益を追わないことで初めて消費者の忠誠心を得ることができるだろう。
(チャイナネット)
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