老後問題に関心が高まっている中国にとって、海を挟んだ隣国の日本は良い参考例となるだろう。日本は現在、高齢化が深刻で、2035年には、人口の33.4%が65歳以上の高齢者になると予測されている。日本の介護機関はどのように超高齢化に対応するのだろう?千葉県柏市豊四季台にある特別養護老人ホーム 柏こひつじ園のほか、中国と日本の高齢化問題の専門家を取材し、その答えに迫った。環球時報が報じた。
介護施設は300人が空き待ち 介護士も不足
実際には、日本の老人ホームは中国と同じく、なかなか空きが見つからず、入居するのが難しいというのが現状だ。柏こひつじ園では現在、高齢者90人が暮らしており、日本の介護施設としては比較的大きな規模だ。馬場真子 施設長によると、同園は現在満室で、300人が入居待ちという。
入居希望者がこれほど多いことと比例して、専門の介護士も不足が深刻だ。馬場施設長によると、同園は常に求人を出している状態にもかかわらず、なかなか見つらないため、フィリピン人やベトナム人、タイ人の介護士を雇っている。
日本で、介護士は、仕事がきつくて給料が安い職業。夜勤や土日祝日出勤もあるにもかかわらず、平均年収はわずか316万円。日本人の平均年収より100万円も少ない。東京大学高齢社会総合研究機構の学術支援専門職員 木村清一氏は取材に対して、「これは、日本が『男性社会』であることと関係がある。介護士という他の人を世話する仕事は、女性がするべきで、女性の給料は男性より低いものと考えている人が多い。そのような考えは短期間で変えることはできない」と指摘している。