アジアインフラ投資銀行(AIIB)の初の年次総会が25日に北京で開催された。金立群総裁は、「総会は初融資プロジェクト4件、合計5億900万ドル(約520億円)を承認した。バングラディシュ、インドネシア、パキスタン、タジキスタンのエネルギー、交通、都市発展などの分野が対象になる」と述べた。
同日午後、4件のプロジェクトのうち、タジキスタンの首都ドゥシャンベとウズベキスタンとの国境地域を結ぶ道路改良プロジェクト、およびパキスタンの「M4」高速道路(シアールコート-ケーンウォール区間)プロジェクトの調印式が行われた。
タジキスタンのプロジェクトはAIIBと欧州復興開発銀行の協調融資、パキスタンのプロジェクトはAIIBとアジア開発銀行(ADB)の協調融資となる。
バングラディシュではAIIB単独で送電網の改良・拡張プロジェクトに融資する。インドネシアでは貧困地域の住環境改善プロジェクトを世界銀行と共同で進める。
AIIBの融資プロジェクトのスムースな運営に向けて、総会ではプロジェクト準備特別基金が設立された。中国財政部(財務省)の史耀斌副部長は同日午後に北京で、金総裁とともに、5千万ドル(約51億円)拠出の合意に調印した。
この基金は後進国メンバーのインフラプロジェクト準備を保障することが目的で、環境、社会、法律、技術分析などが対象になる。中国は第1の出資国として、同基金の運営を今年秋にスタートさせる。AIIBもその他の資金提供ルートを模索して同基金の持続的な運営を保証していく。
今回のAIIB初総会は会期2日間。第2回は2017年6月に韓国・済州島で行われる予定だ。
(人民網日本語版)
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