農業の現代化を実現する方法とは?農民の収益向上の手段とは?未来の農業生産はどのような様子になるのだろう?日本、韓国、米国の例からその答えを探ってみよう。重慶日報が伝えた。
日本:精密農業を発展
中国中央テレビ経済チャンネルの金堅敏・特約コメンテーターによると、日本の食糧供給は不足しており、国内で自給できるのは全体の39%にとどまっている。その原因として、第一に、農村労働力の高齢化に伴い土地や住宅が余るようになり、活力に欠けること、第二に、都市の大きな変化に伴い農産物の需要も増えたが、農村がこれに追いついていないこと、第三に、日本の農林水産物の輸出額はわずか6千億円前後と少なく、一方の輸入は9兆2千億円前後のため、競争力が足りず生産効率が非常に低いことが挙げられる。
これに対し、日本は第6次産業という概念を打ち出した。第1次産業、第2次産業、第3次産業を足し合わせると第6次産業となる。つまり農家が食品加工の他に、流通と販売も手掛けるということだ。このように3つの産業を足し合わせることで、流通・販売の付加価値がもたらされ、農家の収入アップにつながる。
2011年、日本は法律、資金、技術、人材の各方面から農家の収益向上に取り組むと同時に、企業の農村進出を奨励、技術改造・作業効率アップを促進し、都市の消費者の情報を農家向けに公開した。
コメンテーターの張子雨氏によると、人口が密集している東京では、高層ビルの屋上や地下室を利用して新たな農業栽培方式を発展させている農家もいるという。データによると、日本の農家の4分の1は都市農家で、都市農業の生産高は全体の3分の1を占めている。