新華網北京5月30日 日本の福島原発事故からすでに5年になり、関連の放射能汚染が国際的な影響をもたらしてきたが、日本側の情報公開はずっと不十分なままだ。これに対し、多国の専門家は関連の福島原発事故の後遺症に対する情報公開を呼びかけている。
国際原子力機関(IAEA)の現職の事務局長は日本から来た天野之弥氏で、天野氏は新華社記者に、福島原発事故の教訓の中で最も重要なのは情報の透明化で、当事者は国際社会に直ちに情報を提供すべきだと語った。
IAEAの報告書は、データ不足などの原因で、福島原発事故により周辺に住む人類の健康や環境にもたらされた潜在的な負の影響を、十分且つ正確に推測することが今でも依然として難しいことを示している。
韓国・東国大学医学部の金益重(キム・イクチュン)教授は、日本政府は日本産の穀物や清酒のような穀物製品が放射能汚染を受けた問題を回避すべきではなく、日本食品への詳細な検査報告書が公表されていない状況の下では、日本食品の輸入を全面的に禁止するべきだと考えている。
フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)で原子力安全について管轄するティエリー ・チャールズ(Thierry Charles)副所長は、日本側がすべての放射能汚染水を制御することができないことから、放射能汚染水は海に放出されている。このような現実のもとで、日本は情報の透明化を保証するべきだと語っている。
ロシア放射能防止科学委員会のメンバーであるヴァレリー・ ステパネンコ氏は、原発事故が一国で起こっても、その影響を受けるのは決して一国のみにとどまらないと語っている。
米国ウッズホール海洋研究所の専門家、ケン・ベッセラー氏は、福島原発事故の海洋への影響はかつてないほどで、チェルノブイリ原発事故で漏れた放射性物質の総量は更に多かったが、福島原発事故の海洋への影響がいっそう深刻なのは、漏れた放射性物質の80%が海洋に流出しているためだと語っている。ケン・ベッセラー氏は、外部との関連情報の交流の面で、日本はより努力せねばならず、独立団体を引き入れて環境と健康に対する評価を行うべきだと語った。
(総合新華社記者 黄堃、王騰飛、姚琪琳、張雪飛、張継業、郭爽による報道)
(新華社より)
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