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日本が海上軍事活動を活発化させているのはなぜか
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-05-30 08:30:22 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 日本が海上での活動を繰り返している裏側には、何重もの戦略的な考慮がある。

 第一に、米国のアジア太平洋における配備と足並みを揃えるための自発な貢献。

 「アジア太平洋へのリバランス」戦略を米国が進める中、米軍は、より広大な空間に兵力を配備し、アジア太平洋地域における軍事的プレゼンスを強化しようとしている。特殊な地理的位置にある日本の南西諸島は、米軍の全体的な戦略配備において重要な位置と役割を備えている。

 防衛という角度から見ると、沖縄付近の水道は大きな重要性を持っている。特に宮古島と沖縄島の間にある宮古水道は、約260kmの幅を持ち、第一列島線において最も幅の広い水道であり、海空の部隊が西北太平洋に進入するための重要な通り道となっている。この地域が制御できれば、太平洋に進入する通り道を有効に封鎖できる。攻撃という角度から見ると、この地域は東アジアの大陸から近く、海空部隊の攻撃の前線基地に適している。

 日本は、南西諸島での防衛配備を強化することで、一方では、米国の戦略的な必要性に足並みをそろえ、日米軍事同盟関係を強化し、米軍のために前線基地を設ける口実と条件を作ろうとしている。日本はもう一方では、主な軍事力を本島に配備し、南西諸島における防衛配備も強化し、「緊急事態」への迅速かつ有効な対応をはかっている。

 中日両国の東中国海における対立が安定に向かい、南中国海への米国の軍事介入の程度が深まる中、日本は、極めてきわどいやり方で軍事力を南中国海に介入させ、米国の南中国海における「航行の自由」政策を後押しし、日米同盟の磐石さを示すと同時に、南中国海問題における日本の影響力をアピールしている。

 第二に、二つの海の連動による東中国海の戦略的圧力の緩和。

 近年、釣魚島の主権防衛と第一列島線北段の突破のための行動を中国が「常態化」する中、軍事力や外交活動などでの日本の優位性はますます失われつつある。中国の海上警備船はすでに、釣魚島の12海里の海域で常態化された定期パトロールを実現している。

 日本は、南中国海問題の当事国ではないが、南中国海問題において「存在感」をアピールし続けている。日本の安倍晋三首相は先日の欧州歴訪でも、南中国海問題について何度も言及した。岸田文雄外相も、タイやミャンマー、ラオスなどの東南アジア諸国への訪問時、南中国海問題は「喫緊の課題」であると繰り返し、「中国の脅威」をあおった。

 日本は、南中国海を足がかりとして、一部の国を引き寄せてけしかけ、軍事的な協力と世論による中国のイメージダウンという手段を使い、南中国海の情勢を混乱させ、東中国海方面における自らの戦略的圧力を緩和し、東中国海と南中国海の連動態勢を構築し、中国に対する戦略的な封じ込めを形成し、南中国海における日本の今後のさらなる行動を準備している。

 第三に、南中国海の「海上生命線」掌握のための攻勢。

 日本は世界的な貿易大国であり、資源の輸入依存度が極めて高く、必要な石油の99.7%、石炭の97.7%、天然ガスの96.6%を輸入している。また食糧や鉱産物などの資源も輸入に大きく頼っている。

 日本当局は近年、これまでの1000海里のシーレーンでは今日の安全保障戦略の「生存環境」に対応できなくなっており、さらなる延長が必要だとの見方を取っている。そのため南中国海やマラッカ海峡は日本が極めて大きな関心を寄せる地区となっている。日本は、海上交通・輸送のためのこのシーレーンをインド洋の日本のジブチ軍事基地まで延長するための努力を重ねている。

 今年年初以来、日本の軍事力が南中国海での行動を集中させていることは、日本が域外国家であるにもかかわらず、南中国海事務への深いレベルでの介入をはかっており、南中国海における軍事活動をさらに強化する可能性があることを示している。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

日本が海上軍事活動を活発化させているのはなぜか

新華網日本語 2016-05-30 08:30:22

 日本が海上での活動を繰り返している裏側には、何重もの戦略的な考慮がある。

 第一に、米国のアジア太平洋における配備と足並みを揃えるための自発な貢献。

 「アジア太平洋へのリバランス」戦略を米国が進める中、米軍は、より広大な空間に兵力を配備し、アジア太平洋地域における軍事的プレゼンスを強化しようとしている。特殊な地理的位置にある日本の南西諸島は、米軍の全体的な戦略配備において重要な位置と役割を備えている。

 防衛という角度から見ると、沖縄付近の水道は大きな重要性を持っている。特に宮古島と沖縄島の間にある宮古水道は、約260kmの幅を持ち、第一列島線において最も幅の広い水道であり、海空の部隊が西北太平洋に進入するための重要な通り道となっている。この地域が制御できれば、太平洋に進入する通り道を有効に封鎖できる。攻撃という角度から見ると、この地域は東アジアの大陸から近く、海空部隊の攻撃の前線基地に適している。

 日本は、南西諸島での防衛配備を強化することで、一方では、米国の戦略的な必要性に足並みをそろえ、日米軍事同盟関係を強化し、米軍のために前線基地を設ける口実と条件を作ろうとしている。日本はもう一方では、主な軍事力を本島に配備し、南西諸島における防衛配備も強化し、「緊急事態」への迅速かつ有効な対応をはかっている。

 中日両国の東中国海における対立が安定に向かい、南中国海への米国の軍事介入の程度が深まる中、日本は、極めてきわどいやり方で軍事力を南中国海に介入させ、米国の南中国海における「航行の自由」政策を後押しし、日米同盟の磐石さを示すと同時に、南中国海問題における日本の影響力をアピールしている。

 第二に、二つの海の連動による東中国海の戦略的圧力の緩和。

 近年、釣魚島の主権防衛と第一列島線北段の突破のための行動を中国が「常態化」する中、軍事力や外交活動などでの日本の優位性はますます失われつつある。中国の海上警備船はすでに、釣魚島の12海里の海域で常態化された定期パトロールを実現している。

 日本は、南中国海問題の当事国ではないが、南中国海問題において「存在感」をアピールし続けている。日本の安倍晋三首相は先日の欧州歴訪でも、南中国海問題について何度も言及した。岸田文雄外相も、タイやミャンマー、ラオスなどの東南アジア諸国への訪問時、南中国海問題は「喫緊の課題」であると繰り返し、「中国の脅威」をあおった。

 日本は、南中国海を足がかりとして、一部の国を引き寄せてけしかけ、軍事的な協力と世論による中国のイメージダウンという手段を使い、南中国海の情勢を混乱させ、東中国海方面における自らの戦略的圧力を緩和し、東中国海と南中国海の連動態勢を構築し、中国に対する戦略的な封じ込めを形成し、南中国海における日本の今後のさらなる行動を準備している。

 第三に、南中国海の「海上生命線」掌握のための攻勢。

 日本は世界的な貿易大国であり、資源の輸入依存度が極めて高く、必要な石油の99.7%、石炭の97.7%、天然ガスの96.6%を輸入している。また食糧や鉱産物などの資源も輸入に大きく頼っている。

 日本当局は近年、これまでの1000海里のシーレーンでは今日の安全保障戦略の「生存環境」に対応できなくなっており、さらなる延長が必要だとの見方を取っている。そのため南中国海やマラッカ海峡は日本が極めて大きな関心を寄せる地区となっている。日本は、海上交通・輸送のためのこのシーレーンをインド洋の日本のジブチ軍事基地まで延長するための努力を重ねている。

 今年年初以来、日本の軍事力が南中国海での行動を集中させていることは、日本が域外国家であるにもかかわらず、南中国海事務への深いレベルでの介入をはかっており、南中国海における軍事活動をさらに強化する可能性があることを示している。

 

(チャイナネット)

 

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