新華網北京5月27日(記者/梅常偉、陳連鑫)中国の国防部は26日に開催された定例記者会見で、国防部の楊宇軍報道官は南中国海問題、米軍用機による異常接近の偵察などの関心の高い問題について記者の質問に回答した。
中国側は米国による異常接近の偵察活動を即時に停止するように要請
米国の国防総省が中国の航空機2機は先週、米国の偵察機1機を途中で遮断した時に、「安全性に欠く」動きをしたと非難したことに対し、楊宇軍報道官は次のように述べた。米国の批判は根拠がない。米軍偵察機は中国海南島近くの空域に接近して偵察活動を実施し、中国軍用機は法律と規定に照らして識別と査証を行った。関係操作は専門的な基準、及び中国と米国が合意した「空と海における遭遇のための安全行動規則」に完全に適合する。
楊宇軍報道官は南中国海海空軍事安全問題において、中米が調印した「空と海における遭遇のための安全行動規則」は、技術規範を提供するだけで、米軍が中国に対する異常接近の偵察を停止してはじめて、この問題を解決する根本的経路になると説明した。
中国はフィリピンの南中国海仲裁案採決を受け入れず、承認しない
フィリピン南中国海仲裁案問題について、楊宇軍報道官は仲裁案の最終結果がどうかにかかわらず、中国は裁決を受け入れず、承認しないと強調した。
「事実上、中国は『国連海洋法条約』に照らして国際仲裁の結果を受け入れず、執行しない一つ目の国では決してなく、これは中国による国際法で付与された権利の行使、国際法遵守の表れだ。」と楊宇軍報道官は述べた。
楊宇軍報道官は次のように再び言明した。中国は南中国海諸島及びその近くの海域に対して、主権を有する。我々は一貫して関係当事国とともに、歴史的事実と国際法の尊重に尽力することを基盤に、直接交渉と友好的協議を経て紛争を解決することに尽力する。だが、同時に、我々は国家の領土主権と海洋権益を断固として擁護する。個別の域外国家が南中国海で頻繁に武力を誇示すること自体が南中国海地域の平和と安定にとって最大の脅威になる。我々はこれらの国に対しわざわざ事を引き起こし、仲違いさせる言動を停止するように求める。
いかなる形式の「台湾独立」の分裂行為と陰謀も断じて阻止する
楊宇軍報道官は我々が国家の主権と領土保全を擁護する決意は変わらず、能力はより強く、いかなる形式の「台湾独立」の分裂行為と陰謀も断じて阻止する。
(新華社より)
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