徹夜、濃い味付けの食事、著しい運動不足…これらの不摂生な生活習慣は早くから問題視されてきたが、これらのうち一部の要因はこっそりと我々の命を蝕んでいる。著名な医学誌「ランセット」に掲載された大規模な研究では寿命を縮める10大要因を各国や地域ごとに列挙した。中国の10大要因はいずれも身近なものである。人民網が伝えた。
1位 高血圧
研究では1990~2013年、全世界における高血圧による死亡者数は49.1%増、中国はより深刻で81.3%増と死亡原因1位になっている。高血圧の最大の被害は死亡率が非常に高い冠状動脈性心臓病や脳卒中を引き起こしやすいことだ。中国では心筋梗塞による死亡者の54%、脳卒中による死亡者の71%が高血圧と関係している。
2位 喫煙
研究では、23年間にわたり中国の喫煙死亡者数は世界平均より7%高く、そのうち女性の喫煙死亡者数は8%低下したものの、男性喫煙死亡者数は55.2%増加している。
喫煙や副流煙はほぼすべての器官に損傷を及ぼし、心脳血管病(高血圧、心筋梗塞、 脳卒中など)、癌、慢性呼吸器疾患などの発病は喫煙と関係している。
3位 塩分の高い食事
ナトリウムは必須栄養素の一つだが、研究では高ナトリウム食の死亡リスクが中国で年々高くなっており、世界平均水準を越えている。
「中国国民食事ガイドライン」が推奨する18歳以上の成人における1日の塩分摂取量は6グラム以下に抑えるべきであるが、中国国民1人あたりの1日の塩分摂取量の平均は10.5グラムで、推奨量の約2倍だ。ナトリウムの過剰摂取は血圧の上昇や腎臓代謝機能の低下を引き起こす主な原因になっている。
4位 フルーツの過少摂取
研究では、中国国民のフルーツ摂取量は減少傾向にあり、2002年に比べると2010年~2012年の1人当たりが1日に摂取するフルーツの量は45グラムから40.7グラムにまで減少しており、新鮮な野菜の摂取量は1日当たり276.2グラムから269.4グラムに減少している。
2013年におけるフルーツの摂取不足による死亡者数は104万人、男性の死亡リスクは女性に比べて35%高い。
世界保健機関(WHO)によると全世界において、果物や野菜の摂取不足は胃腸癌19%、虚血性心疾患31%、脳卒中11%を引き起こしている。
5位 大気の粒子状物質汚染
研究では中国において、23年間で大気の粒子状物質汚染による死亡者数は59.3%に上昇したが、2013年だけで約91万人がこの原因によって死亡している。
6位 室内空気汚染
固形燃料が原因の室内空気汚染は依然として大きな死亡原因であるが、喜ばしいことに、23年来、10大要因のうち唯一減少傾向にある原因の一つだ。データでは、この原因による死亡者数は24.7%減少している。
7位 肥満
体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数(BMI)の数値は体重超過若しくは肥満かどうかを意味する。1990~2013年の間、肥満が中国人の健康を損なう10大要因に躍り出てきた。死亡者数は114%上昇、2013年だけでも約64万人が肥満により死亡しており、主に男性が多い。
8位 高血糖
研究によると、23年間で、中国の高血糖死亡者数は95.2%増加、2013年だけでも62万人に達している。
一般的に空腹時の血糖は食後の血統正常値より5.6ミリモル/リットル、7.8ミリモル/リットル以下にコントロールしなければいけない。高血糖は生活の質を落とすだけでなく、致命的な合併症を引き起こすこともある。
9位 飲酒
研究によると、23年以来、飲酒による中国人の死亡者数は主に男性で30.2%上昇した。2013年の飲酒による死亡者数は59万人に達し、男性の比率は83%を占めている。
10位 穀類摂取不足
研究では1990年から2013年まで、中国国民の穀類摂取が段々と減少、それにより2013年には死亡者数が46万人に達した。最も新しくランクインした死亡危険要因だ。
(人民網日本語版)
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