ハイテク技術が日進月歩で進化するなか、日本はハイテク国家でありながら多くの伝統工芸が残されている。フランスのル・フィガロ紙はこのほど、岐阜県の3つの市で今も伝統を守る「匠の心」を紹介している。
美濃市:和紙のふるさと
日本の本州中部に位置する。和紙は美濃の人たちが最も得意とする伝統工芸。和紙の特徴は薄くて柔らかく、しかも破れにくいことである。主な用途はちょうちんや和傘、扇子などの日本の伝統工芸品。1300年前にすでに美濃市の中心産業になっていた。
和紙の特徴を実際に見てみたい人には「美濃和紙芸術館」がおすすめ。さまざまな製紙器が並べられおり、参加者はその製紙過程を知ることができ、さらに自分用のオリジナル和紙も作ることができる。毎年10月には美濃和紙あかりアート展が開催される。街を訪れる人たちをほのかなあかりの異空間へと誘ってくれるという。
高山市:日本酒の里
「寒い地には良酒あり」。高山の酒は現地の人を暖めるだけでなく、そのうまさは全国の人に知られている。この街ではその昔、新酒ができると家の軒下に松かさをかざる風習があったが、これは現在でも引き継がれている。
江戸時代にすでに高山の日本酒は全国に知られるようになった。ここを訪れた際には酒造を見学して酒造りを学び、その味わいを楽しむのも一興であろう。
関市:武士の魂
日本刀で名高い関市は名古屋の近くにある。刀作りは700年の伝統があり、現在は藤原兼房の25代、26代目にあたる。
現代の日本刀はもはや戦争中の残酷な武器ではなく、「匠の心」としての意義をもつものに変わっている。例年10月に開催される刃物の展覧会だけでなく、関市の博物館では1年を通じて各種のイベントが催されている。
現代に暮らす普通の人の関心はあまり高くないかもしれないが、旅行収集家や日本刀の愛好家なら、その珍しい伝統芸術にぜひ触れておくべきであろう。
(チャイナネット)
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