:
シャオミと格力電器、打倒日本製炊飯器で新製品を発表
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-04-05 14:38:54 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 シャオミ(小米)は先ごろ、エコシステム商品ブランド「Mijia(米家)」から炊飯器を発表した。価格は999元。また格力電器の子会社も炊飯器を発表し、価格は1199元となっている。

 両社のリーダーである雷軍氏と董明珠氏が、期せずして日本の高級炊飯器に対抗しているところが興味深い。消費者の目が厳しくなるなか、彼らがもたらす「新国産」は果たして成功するだろうか。かつて両社が火花を散らした戦い以上に話題を集めている。

好敵手同士が“鍋”対決へ

 シャオミと格力電器が今回発表した高級炊飯器はどんなものだろうか。カギとなるのがIH加熱技術だ。磁力線の高周波磁場が取り巻く金属鍋を通じて電流が発生することで、鍋全体に熱が回る。これで調理すると、均等に熱が通り、美味しいごはんた炊き上がる。

 シャオミは「核心技術の掌握」が最大の売りだと言う。というのも、同社は炊飯器の核心技術である「圧力IH技術」の発明者で、前サンヨー炊飯器事業部開発部長である内藤毅氏を構造責任者として引き抜いたからだ。炊飯器を生産するにあたり、かつてスマホの製造にあたってアップルのOEM工場を探したのと同様、象印やタイガーのOEM工場を探し当てた。またシャオミの炊飯器は、遠隔地からスマホで炊飯設定が行える。

 一方、格力電器の技術者は取材に対し、新しい高級炊飯器は主流のIH加熱技術を採用していると話す。

売りは手頃な価格設定、市場動向に注目

長く中国製の不人気が続いている。この2年というもの、中国国内消費者はわざわざ海を渡り、日本で炊飯器や温水洗浄便座を爆買いしてきた。

「国外に行って炊飯器を買う行為を見て、本当にショックだった。中国が炊飯器ですら作れない理由はない」と、董明珠氏は公の場で何度も発言してきた。

自社製炊飯器の実力を証明するため、彼女は発表会で新しい趣向の「食事会」を行った。ごはんの試食会である。格力製と海外ブランド製の炊飯器で作ったご飯を並べ、みんなに目隠しをして食べてもらい、投票をしたのである。結果は格力製の勝利だった。「中国人は海外で炊飯器を買う必要はない」。これは格力製炊飯器のキャッチコピーである。董明珠氏の心の声をそのまま使ったかたちだ。

どうすれば中国人消費者の日本の炊飯器に対する迷信を解くことができるか。リーズナブルであることが依然として王道である。雷軍氏によると、シャオミ炊飯器と同等の製品は、日本では3000元から5000元するという。格力の関係者によると、定価の1199元は実は「利潤ゼロ」だとしている。

価格面で見れば、シャオミと格力の炊飯器は日本製を打倒できそうだ。どれだけの消費者が購買意欲を見せるか、市場動向が注目される。

シャオミと格力の炊飯器がまもなく発売される。この話題に対し、誰もが今年の年初に北京にやってきた「飯炊き仙人」、85歳の日本人、村嶋孟氏を思い浮かべるに違いない。彼は50年間、たった1つのことだけをしてきた。飯炊きである。そして最も伝統的な土釜を使っている。彼の作った白い飯を買うためだけに、彼の小さな店は常に長蛇の列ができている。

中国の消費市場は「品質革命」が起こりつつある。その革命に中国製品が付いていけるかどうかは、技術でも資金でもなく、持続力のある専門性にかかっている。

 

(チャイナネット)

 

関連記事:

上海データ取引センターが発足

一世を風靡した日本の老舗家電メーカー、経営不振に陥る今

美的と東芝 家電事業の売却で合意

新華網日本語

シャオミと格力電器、打倒日本製炊飯器で新製品を発表

新華網日本語 2016-04-05 14:38:54

 シャオミ(小米)は先ごろ、エコシステム商品ブランド「Mijia(米家)」から炊飯器を発表した。価格は999元。また格力電器の子会社も炊飯器を発表し、価格は1199元となっている。

 両社のリーダーである雷軍氏と董明珠氏が、期せずして日本の高級炊飯器に対抗しているところが興味深い。消費者の目が厳しくなるなか、彼らがもたらす「新国産」は果たして成功するだろうか。かつて両社が火花を散らした戦い以上に話題を集めている。

好敵手同士が“鍋”対決へ

 シャオミと格力電器が今回発表した高級炊飯器はどんなものだろうか。カギとなるのがIH加熱技術だ。磁力線の高周波磁場が取り巻く金属鍋を通じて電流が発生することで、鍋全体に熱が回る。これで調理すると、均等に熱が通り、美味しいごはんた炊き上がる。

 シャオミは「核心技術の掌握」が最大の売りだと言う。というのも、同社は炊飯器の核心技術である「圧力IH技術」の発明者で、前サンヨー炊飯器事業部開発部長である内藤毅氏を構造責任者として引き抜いたからだ。炊飯器を生産するにあたり、かつてスマホの製造にあたってアップルのOEM工場を探したのと同様、象印やタイガーのOEM工場を探し当てた。またシャオミの炊飯器は、遠隔地からスマホで炊飯設定が行える。

 一方、格力電器の技術者は取材に対し、新しい高級炊飯器は主流のIH加熱技術を採用していると話す。

売りは手頃な価格設定、市場動向に注目

長く中国製の不人気が続いている。この2年というもの、中国国内消費者はわざわざ海を渡り、日本で炊飯器や温水洗浄便座を爆買いしてきた。

「国外に行って炊飯器を買う行為を見て、本当にショックだった。中国が炊飯器ですら作れない理由はない」と、董明珠氏は公の場で何度も発言してきた。

自社製炊飯器の実力を証明するため、彼女は発表会で新しい趣向の「食事会」を行った。ごはんの試食会である。格力製と海外ブランド製の炊飯器で作ったご飯を並べ、みんなに目隠しをして食べてもらい、投票をしたのである。結果は格力製の勝利だった。「中国人は海外で炊飯器を買う必要はない」。これは格力製炊飯器のキャッチコピーである。董明珠氏の心の声をそのまま使ったかたちだ。

どうすれば中国人消費者の日本の炊飯器に対する迷信を解くことができるか。リーズナブルであることが依然として王道である。雷軍氏によると、シャオミ炊飯器と同等の製品は、日本では3000元から5000元するという。格力の関係者によると、定価の1199元は実は「利潤ゼロ」だとしている。

価格面で見れば、シャオミと格力の炊飯器は日本製を打倒できそうだ。どれだけの消費者が購買意欲を見せるか、市場動向が注目される。

シャオミと格力の炊飯器がまもなく発売される。この話題に対し、誰もが今年の年初に北京にやってきた「飯炊き仙人」、85歳の日本人、村嶋孟氏を思い浮かべるに違いない。彼は50年間、たった1つのことだけをしてきた。飯炊きである。そして最も伝統的な土釜を使っている。彼の作った白い飯を買うためだけに、彼の小さな店は常に長蛇の列ができている。

中国の消費市場は「品質革命」が起こりつつある。その革命に中国製品が付いていけるかどうかは、技術でも資金でもなく、持続力のある専門性にかかっている。

 

(チャイナネット)

 

関連記事:

上海データ取引センターが発足

一世を風靡した日本の老舗家電メーカー、経営不振に陥る今

美的と東芝 家電事業の売却で合意

010020030360000000000000011100551352509641