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「おくりびと」になった中国の若い女性
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-03-30 08:41:46 | 人民網日本語版 | 編集: 吴寒冰

 

90後(1990年代生まれ)の劉蕊さんは3歳のころ、おとなしくて少し話すと顔が赤くなり、知らない人と話すのが苦手だった。そんな劉さんは大学入試の時に、ろう者の教師になりたいと思ったものの、専門の学校は文系の学生しか入学できないことが分かった。残念なのは、劉さんは理系の学生だったのだ。その後、母親に「お葬式関係なら知らない人と話す必要もないし」とすすめられた劉さんは、「おくりびと」の納棺師になり、上海で半年働く間に、遺体400体近くの洗い・清めを行ってきた。北京の八宝山葬儀所が今年上半期から、遺体の洗い・清めを行うサービスを始めるのに合わせて、劉さんは同僚らと共にこのサービスを北京で行うことが決まった。北京晨報が報じた。

おとなしい劉さんが今では立派な納棺師に

遺体の洗い・清めは、上海の葬儀所が始めて2年足らず。1年目は、あまり反響はなかったものの、2年目になって業務量が激増した。劉さんは半年の間に、遺体400体近くの洗い・清めをし、死装束を着せてきた。

洗い・清めには簡単なものから手のこったものまである。簡単なものなら、頭や顔を洗うだけ。手のこったものなら、全身を洗い、爪の手入れをし、顔にパックをしたり、手足のマッサージをしたりまでする。遺体は専用のベッドに横たわり、ピンクの毛布がかけられている。劉さんはその遺体を30分かけて洗い、その動作はしなやかで神秘的だった。その全ての過程で、遺体が露出することはない。多くの遺族は、劉さんに「私たちでさえこんなにきれいに洗ってあげたことはない」と感謝するという。

「日本の映画『おくりびと』を見て、納棺師はみんなの前で遺体を拭いたり、死装束に着せかえたりするのに、体のどの部分も見えないので驚いた。まさに神技。でも私もできるようになった。とくに秘訣はなく、とにかく練習するだけ。体重150キロの遺体を洗ったこともあるけど、体をさっとひっくり返し、体の肌が見えないように洗うことができた」と劉さん。

遺体の安置サービス導入

八宝山葬儀所は昨年から、「火葬場」のイメージを変えようと、人間味あるサービスの提供を検討してきた。そして、遺族に合わせた葬儀を行うほか、遺体の洗い・清め、遺体の単独安置サービス、安置サービスなどの導入を始めている。

うち、昨年に設置された「安置ホール」は、遺族が遺体を数日安置しておける場所。その間、遺族は遺体を見て、死者を追想し、互いに慰め合うことができる。これまでに、数百回の利用があったという。

 

(人民網日本語版)

 

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新華網日本語

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新華網日本語 2016-03-30 08:41:46

 

90後(1990年代生まれ)の劉蕊さんは3歳のころ、おとなしくて少し話すと顔が赤くなり、知らない人と話すのが苦手だった。そんな劉さんは大学入試の時に、ろう者の教師になりたいと思ったものの、専門の学校は文系の学生しか入学できないことが分かった。残念なのは、劉さんは理系の学生だったのだ。その後、母親に「お葬式関係なら知らない人と話す必要もないし」とすすめられた劉さんは、「おくりびと」の納棺師になり、上海で半年働く間に、遺体400体近くの洗い・清めを行ってきた。北京の八宝山葬儀所が今年上半期から、遺体の洗い・清めを行うサービスを始めるのに合わせて、劉さんは同僚らと共にこのサービスを北京で行うことが決まった。北京晨報が報じた。

おとなしい劉さんが今では立派な納棺師に

遺体の洗い・清めは、上海の葬儀所が始めて2年足らず。1年目は、あまり反響はなかったものの、2年目になって業務量が激増した。劉さんは半年の間に、遺体400体近くの洗い・清めをし、死装束を着せてきた。

洗い・清めには簡単なものから手のこったものまである。簡単なものなら、頭や顔を洗うだけ。手のこったものなら、全身を洗い、爪の手入れをし、顔にパックをしたり、手足のマッサージをしたりまでする。遺体は専用のベッドに横たわり、ピンクの毛布がかけられている。劉さんはその遺体を30分かけて洗い、その動作はしなやかで神秘的だった。その全ての過程で、遺体が露出することはない。多くの遺族は、劉さんに「私たちでさえこんなにきれいに洗ってあげたことはない」と感謝するという。

「日本の映画『おくりびと』を見て、納棺師はみんなの前で遺体を拭いたり、死装束に着せかえたりするのに、体のどの部分も見えないので驚いた。まさに神技。でも私もできるようになった。とくに秘訣はなく、とにかく練習するだけ。体重150キロの遺体を洗ったこともあるけど、体をさっとひっくり返し、体の肌が見えないように洗うことができた」と劉さん。

遺体の安置サービス導入

八宝山葬儀所は昨年から、「火葬場」のイメージを変えようと、人間味あるサービスの提供を検討してきた。そして、遺族に合わせた葬儀を行うほか、遺体の洗い・清め、遺体の単独安置サービス、安置サービスなどの導入を始めている。

うち、昨年に設置された「安置ホール」は、遺族が遺体を数日安置しておける場所。その間、遺族は遺体を見て、死者を追想し、互いに慰め合うことができる。これまでに、数百回の利用があったという。

 

(人民網日本語版)

 

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