日本の文部科学省は18日、来年から高校生(低学年)が使用する教科書の検定作業の結果を発表した。慰安婦と南京大虐殺などの問題で責任を逃避するかあいまいにしたほか、新教科書は領土問題の内容を大幅に増やし、竹島(韓国名・独島)および「尖閣諸島」(中国名・釣魚島及びその付属島嶼)を、日本「固有の領土」と記述した。日本メディアは、安倍政権の見解をより色濃く反映した教科書になったと報じた。韓国外交部の報道官は同日声明を発表し、これを厳しく批判し、日本側に即時是正を要求した。中国外交部の報道官も日本に対して、「正確な歴史観で若い世代を教育し、実際の行動によりアジアの隣国と国際社会から信頼を勝ち取る」よう促した。
教科書の内容の最大の変化は、領土問題だ。読売新聞によると、日本政府が教科書の新検定基準を定めたため、地理、日本史、現代社会、政治経済のすべての教科書に北方領土(ロシア名・南クリル諸島)、竹島(韓国名・独島)、「尖閣諸島」(中国名・釣魚島及びその付属島嶼)の問題が盛り込まれた。新教科書の領土問題に関する記述は、現行の教材の約1.6倍となった。
毎日新聞は、「今回の検定に合格した教科書は、以前の専門家の研究成果などのみに基づく合理的な編纂ではなく、日本政府の意見を十分に反映した内容となった」と論じた。東京新聞は、「検定意見には、日本政府の憲法改正、自衛隊の自衛権行使の内容が多く含まれた」と報じた。
日本のこの動きは、韓国の強い反発を引き起こした。韓国・聯合ニュースの18日の報道によると、韓国外交部の報道官は同日声明を発表し、日本が独島の主権を著しく脅かし、慰安婦問題で責任逃避の態度を持つ高校教科書を合格させたことを強く批判し、即時是正を要求した。韓国外交部北東アジア局長は18日午後に日本の駐韓公使を呼びつけ、歴史教科書の検定内容に抗議した。聯合ニュースは、「先ほど検定に合格した小中学校の歴史教科書が、独島の主権への挑発を強めたあと、日本は再び高校教科書を持ちだした。これは昨年末の慰安婦合意後に改善の兆しが見え始めた韓日関係に悪影響を及ぼす恐れがある」と論じた。韓国政府の当局者は18日、「韓国政府は同日、日本のこの動きを受け、独島の宣伝動画に13ヶ国語を追加し、対外宣伝を強化した」と述べた。
中国外交部の陸慷報道官は18日、本件について「中国は釣魚島及びその付属島嶼の固有の主権を有する。これは異論の余地なきことだ。日本の教科書問題の実質は、日本が過去の侵略の歴史を正確に認識できるか否かだ」と指摘した。
(チャイナネット)
関連記事: