米大統領予備選で、米日同盟の強化を支持する共和党の候補者が連敗を喫した。トップをキープするトランプ氏は日本批判を続け、日本に対する怒りを煽っている。日本の対米依存は、間もなく終了するのだろうか?
トランプ氏は何度も日本を批判している。「米国人の仕事を他人の手から取り戻せ、日本も含めてだ」「米日安保条約によると、米国には日本を保護する責任がある。日本は便乗しているだけだ」「日本は為替操作により輸出の競争力をつけている」
トランプ氏に次ぐ人気の、共和党候補者のテッド・クルーズ氏は、自分とは関係ないという「孤立主義」と、自由貿易に反対する「保護主義」を信条としている。共同通信社は、「共和党は反国際主義に席巻されたかのようだ」と論じた。
民主党も日本を安心させていない。ヒラリー・クリントン氏は環太平洋経済連携協定(TPP)を批判しており、「アジアリバランス」戦略を支持していた国務長官時代の姿は見る影もない。バーニー・サンダース氏も同じく保護主義を主張している。
共同通信社は、「米国の世論に変化が生じており、米日関係は岐路に立たされたようだ」と報じた。
国際関係学院公共管理学部准教授の儲殷氏は、日本メディアの「懸念」について、「考えすぎだ。予備選の段階では、内政が主な話題になる。トランプ氏は外交政策顧問団がいないうちに、大胆にリップサービスできる」と述べた。
儲氏は、「まず、トランプ氏は馬鹿ではなく、頭の切れる経営者だ。トランプ氏は低・中所得層の有権者から支持を集めようとしており、彼らの現実に対する不満のはけ口を作ろうとし、米国の競争相手を批判している。槍玉に挙がったのは日本だけではなく、メキシコもそうだ」と指摘した。
「米大統領は米国の首脳であり、実務に強い官僚が頼りになる。この官僚態勢は巨大かつ安定的だ。アジア太平洋リバランス戦略と米日同盟は、米国の既定の外交政策であり、プロの外交官と顧問団によって策定されている。万が一トランプ氏のような『狂人』が当選したとしても、この体制を覆すことはできない」
日本メディアがこれほどトランプ氏に注目するのは、意図的に情報を流し、特定の態度を示そうとしている可能性がある。
(チャイナネット)
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