熱帯の国であるシンガポールでは1000ユーロのダウンジャケットは売れそうもないが、フランスブランド・モンクレールの店舗では中国人観光客でにぎわっている。
彼らは洋服やバッグ、靴を買うだけに留まらない。シンガポールでは食品ブランドの「美珍香」が人気を集めている。6EstatesのCEOであるカーリー・チェン氏は、「美珍香は中国人観光客にとって超人気ブランドの1つだ」と話す。
MERS(中東呼吸器症候群)が沈静化するに従い、韓国旅行をする中国人観光客の数も回復に向かった。韓国の化粧品ブランドも息を吹き返している。先週の香港上海銀行のレポートは、アモーレパシフィックとLG生活健康が最大の受益者だと指摘する。
日本とオーストラリアを旅行先に決めた中国人観光客の買い物リストに最も良く見られる商品は、粉ミルクなど嬰児向け商品である。ある中国人ブロガーが2年前、目薬や痛み止め薬など12個の日本商品を推薦したことがある。この推薦商品リストは広く拡散され、リストに挙がった商品の販売数は激増した。高齢化が進む日本社会だが、中国人観光客の消費によって嬰児向け紙おむつ販売の見通しは明るいものとなっている。
ユーロモニターのデータによると、中国人観光客がオーストラリアの粉ミルクを大量に購入するため、A2ミルク社とベラミー社は増産して彼らの旺盛な需要に応えているという。オーストラリアの小売りチェーンであるコールスとウールワースは昨年、粉ミルクの購入を1人4つまでに制限する措置さえしている。
(チャイナネット)
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