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アベノミクス、好循環から遠ざかる
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-03-18 09:33:42 | チャイナネット | 編集: 王珊寧

  日本銀行(中央銀行)は3月15日、2日間の金融政策決定会合を終え、現行の金融緩和策を継続することを決定した。同会合は、マイナス金利政策の国内経済および物価に対する影響を、今後一定期間に渡り見守る必要があるとした。また国内経済情勢の評価を、これまでの「緩やかな回復を続けている」から「基調としては緩やかな回復を続けている」に引き下げた。日銀が経済情勢の評価を引き下げるのは、2014年4月の消費増税以来で初のことだ。

  年に一度の春闘の結果も明らかになった。ベアの「けん引車」とされていたトヨタ自動車は16日、労働組合の要求額の半額となる、月額1500円の賃金改善を行うとした。3年連続で基本給を引き上げたが、過去2年間の伸び率を下回った。

  企業の業績改善→従業員の所得増→個人消費の拡大→デフレ脱却――これはアベノミクスが経済の好循環を実現する手段だ。しかし今年に入ってからの一連のデータを見ると、日本経済は好循環からますます離れようとしている。内閣府が8日に発表した昨年第4四半期の国内総生産(改定値)は、前期比0.3%減、年率換算で1.1%減となり、2四半期ぶりにマイナス成長となった。昨年第4四半期の国内個人消費は前四半期比で0.9%減。国内総生産の6割を占める内需の不振は、日本の経済成長を妨げる主因となっている。

  日本の同期の輸出額は前四半期比で0.8%減、輸入額は1.4%減。民間住宅投資は1.2%減。日本政府が経済成長をけん引する原動力としている設備投資は1.5%増。同指標の国内総生産に占める比率は15%で、日本企業の収益と雇用状況がやや改善されていることが分かる。

  日本政府は2013年4月にアベノミクスを打ち出した当時、2年内に物価2%の目標を実現するとした。ところが2015年の物価指数は、0%前後で推移した。日銀は3ヶ月内に物価目標の実現時期を2回先送りし、2017年上半期とすることを余儀なくされた。円安と株価上昇は、アベノミクスの最も効果的な成果とされている。ところが昨年末より予想以上の円高が生じ、日経平均株価も低迷している。日銀は金融緩和策を小幅拡大したが、市場の流れは変わっていない。

 

  (チャイナネット)

 

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新華網日本語

アベノミクス、好循環から遠ざかる

新華網日本語 2016-03-18 09:33:42

  日本銀行(中央銀行)は3月15日、2日間の金融政策決定会合を終え、現行の金融緩和策を継続することを決定した。同会合は、マイナス金利政策の国内経済および物価に対する影響を、今後一定期間に渡り見守る必要があるとした。また国内経済情勢の評価を、これまでの「緩やかな回復を続けている」から「基調としては緩やかな回復を続けている」に引き下げた。日銀が経済情勢の評価を引き下げるのは、2014年4月の消費増税以来で初のことだ。

  年に一度の春闘の結果も明らかになった。ベアの「けん引車」とされていたトヨタ自動車は16日、労働組合の要求額の半額となる、月額1500円の賃金改善を行うとした。3年連続で基本給を引き上げたが、過去2年間の伸び率を下回った。

  企業の業績改善→従業員の所得増→個人消費の拡大→デフレ脱却――これはアベノミクスが経済の好循環を実現する手段だ。しかし今年に入ってからの一連のデータを見ると、日本経済は好循環からますます離れようとしている。内閣府が8日に発表した昨年第4四半期の国内総生産(改定値)は、前期比0.3%減、年率換算で1.1%減となり、2四半期ぶりにマイナス成長となった。昨年第4四半期の国内個人消費は前四半期比で0.9%減。国内総生産の6割を占める内需の不振は、日本の経済成長を妨げる主因となっている。

  日本の同期の輸出額は前四半期比で0.8%減、輸入額は1.4%減。民間住宅投資は1.2%減。日本政府が経済成長をけん引する原動力としている設備投資は1.5%増。同指標の国内総生産に占める比率は15%で、日本企業の収益と雇用状況がやや改善されていることが分かる。

  日本政府は2013年4月にアベノミクスを打ち出した当時、2年内に物価2%の目標を実現するとした。ところが2015年の物価指数は、0%前後で推移した。日銀は3ヶ月内に物価目標の実現時期を2回先送りし、2017年上半期とすることを余儀なくされた。円安と株価上昇は、アベノミクスの最も効果的な成果とされている。ところが昨年末より予想以上の円高が生じ、日経平均株価も低迷している。日銀は金融緩和策を小幅拡大したが、市場の流れは変わっていない。

 

  (チャイナネット)

 

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