▽新税制は実体店舗の小売を保護
公開データをみると、現在、各種の海外プラットフォームを扱う中国企業は5千社を超え、プラットフォームで海外ネット通販を手がける企業は20万社に達する。16年の中国の海外ネット通販の取引規模は08年の8千億元から6兆5千億元に増え、対外貿易に占める割合が19%に達し、年平均増加率は30%になった。海外ネット通販の輸入が急速に伸びていることから、個人持込 郵送税を関税と増値税に置き換えることに疑問の声が上がり、今でも声は続いている。業界関係者は、「個人持込 郵送税は税率が低く、モデル都市と非モデル都市との間に不公平を生み出しただけでなく、海外ネット通販と一般貿易との間の税負担の不公平ももたらした」と話す。
ネット通販の魯振旺アナリストは、「新税制は海外ネット通販の改革の方向性に合致する」とした上で、「個人持込 郵送税しか徴収しなければ、関税優遇政策の幅が広すぎ、海外ネット通販で買った商品を実店舗に持っていって売る人が出る可能性もある。よって、低税率制度の下での海外ネット通販は実店舗の小売事業に大きな打撃を与えることになる。中国経済はまだ実体経済を中心としており、新税制で海外ネット通販ルートを通じた脱税行為を調整し取り締まることが必要だ」と話す。
改革後、海外ネット通販はコストが増大し、これまでのような大きな優位性はなくなるが、一般的な小売産業に比べると、それ自体に価格面での優位性がある。最も重要なことは、一部の人が海外通販を利用して実店舗に商品を横流しするのを阻止できるようになるということだ。
(人民網日本語版)
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