新税制による改革が行われた後、取引金額上限(2千元)内であれば、海外ネット通販の関税率を暫定的に0%とする。上限を超えた場合は、超えた部分について一般貿易モデルの関税を適用する。分割できない1つの商品の価格が上限の2千元を超えた場合は(ぜいたく品を代表とする)、一般貿易の貨物輸入に課される税金が100%適用される。
▽影響:ぜいたく品ネット通販業者の利益が減少
李副委員長は、「現在の個人持込 郵送税は商品の種類によって、税率を10%、20%、30%、50%の4段階に設定する。第1段階は粉ミルク、お菓子、健康用品などが対象で、第2段階にはデジタル製品、衣類など、第3段階には高級腕時計、ゴルフボールなど、第4段階にはシャンプー、歯磨き粉、化粧品などが並ぶ。現在、消費者がどのような商品を購入するかに関わりなく、税額が50元を超えなければ、免税優遇政策を受けられる」と話す。
調整後の税率は、商品によって上がるものも下がるものもある。化粧品の場合、増値税率は30%カットされて11.9%となり、消費税率も30%カットされて21%になる。新税制が施行されると、税率はこれまでの個人持込 郵送税の50%よりも低くなる。だが食品、マタニティ ベビー用品の税率は高くなる。現在の個人持込 郵送税による計算方法では、50元の免税限度額があり、50元以下の商品であれば基本的に税金は支払わなくてよい。だが100元以上する化粧品では、50%の個人持込 郵送税を収めなくてはならなかったのが、新政策施行後は50%を下回り、消費者が負担する税金のコストが実際には低下することになる。一連の単価が2千元以上する商品の場合は不利になる。こうした商品は一般貿易の徴税モデルでは減免優遇がなく、ぜいたく品などは税金コストが増大することになる。
李副委員長は、「税率の引き上げにともない、生じる影響は3つある。1つ目は業界全体でコストが増加し、増加幅が少なくとも11.9%に達するということだ。2つ目は新政策は単価が高い商品や消費税の徴収が必要な商品には大きくマイナスだということだ。ぜいたく品がその代表だ。よってぜいたく品を扱うネット通販業者は引き続き海外ネット通販の恩恵を受けることが難しい。3つ目はマタニティ ベビー用品などの大衆が利用する消費財については、税収コストは上昇するが、影響は限定的だということだ」と話す。