新華網北京2月5日 (記者/姜琳)国家外貨管理局は4日、2015年第4四半期及び年間の国際収支統計の初歩的データを発表した。外貨管理局の報道官は海外資金の流動性リスクや資本流出の状況といった注目問題について記者の質問に答えた。
外貨管理局の報道官は、2015年には中国の国際収支に新たな変化が現れ、長期にわたる基本的な「双子の黒字(経常収支と資本収支の黒字)」から「黒字と赤字」の状況に転じ、即ち経常黒字及び資本や金融(備蓄資産を含まない)の赤字で、実のところこれは中国にとってより意にかなう収支構造だ表明している。
その理由として1点目は財産創造の経常黒字が2932億ドルに増加し、前年比で33%増加したこと。経常黒字の当時期のGDPに占める割合は2.7%で、前年のこの割合は2.1%だった。貨物貿易による黒字は過去最高を更新した。 2点目は金融収支に赤字が現れたこと。2015年には中国の非備蓄型の金融赤字が5044億ドルだった。
3点目は外貨準備高が減少したこと。2015年末の中国の外貨準備残高は3兆3000億ドルで、前年末より5127億ドル減少した。
報道官は、2015年に現れた資本流出は、主に国内の銀行や企業などが対外資産の持ち高を自発的に増やし、また以前の対外融資を返済したためで、通常言われている外資撤退とは本質的な違いを有していると述べている。
強調すべきなのは、中国の備蓄資産は依然として世界一で、出現の可能性のある各種の資本流出の衝撃に対する対応に有利だということだ。それ以外にも、他国の対外負債が主に短期株と債券投資であるのとは異なり、中国は主に対中直接投資を主としており、経営の長期化、強安定化といった特徴を持ち、「撤退すると言えば直ちに撤退する」ことはありえない。このような対外資産の負債構造が中国の対外経済の安定性を決定し、また大きな衝撃を防ぎ止める能力も備えているといえるだろう。
(新華社より)
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