春節(旧正月、今年は2月8日)が近づき、査証(ビザ)の発行には一定の時間がかかることから、春節海外旅行ツアーの申込がカウントダウンの時期に入っている。海外旅行の予約データをみると、最近の人民元相場の変動も、海外で年を越そうとする中国人の足を引っ張ることはなかったとわかる。「第一財経報」が伝えた。
27日の取材によると、春節海外旅行商品の予約が前年同期より大幅に増加し、価格はほぼ昨年並みだった。現在、為替相場の動きをみて旅行に行くのが新たな流れとなり、今は日本、オーストラリア、シンガポール、ロシア、東南アジアなどに人気がある。春節明けに時期をずらした旅行商品も人気が出ており、予約は順調だという。
このほど人民元の対ドルレートが値下がりしたとの情報が伝わると、春節に米国ショッピング旅行を予定していた人の一部はチクッと「痛み」を感じた。だが実際にはこれで春節海外旅行商品が値上がりするわけではなく、価格は昨年とほぼ同じ水準だ。
旅行サイト 途牛旅遊網の顧大鵬副社長(海外長距離路線担当)は、「一般的にいって、旅行会社は前倒しで旅行商品を準備するのであり、短期的に価格が為替変動の影響を受けることはない。ただ観光客にとっては、旅行先での買い物などの消費支出が増加することになる。レート値上がりの前に観光客は途牛の年越し大キャンペーンや春節大キャンペーンによるお得な価格でツアーを申し込んでおり、コストパフォーマンスはより高いと言える」と話す。
多くの業界関係者が次のような見方を示す。元はドルに対して値下がりしたが、オーストラリアドル、日本円、ロシアルーブルなどの通貨に対しては値上がり傾向が続いている。つまり、春節期間にこうした国に行けば、旅行先での出費がバランスの取れた水準に納まり、相対的に減る可能性もあるということだ。そこで多くの観光客が旅行先を日本、オーストラリア、ロシアなどに切り替え、こうした国への旅行商品は好調な予約状況が続いている。