11月の中国マクロ経済データが先ごろ発表された。海外メディアや調査機関などが中国経済の情勢について評論記事やレポートを発表している。総じてみれば海外メディアの中国経済に対する評価は積極的なものが多く、中国経済が安定的に推移していることが、最新データから見て取れると分析している。
2016年の経済基調は安定成長、市場も上向く
ロイター通信やシンガポール紙「聯合早報」などは、中国経済工作会議で「安定成長」という言葉が昨年4度出てきたが、前年はわずか1回だったとした上で、「安定成長」が今年の経済工作の重要なポイントになっていると論じる。「日経中文網」などは、政府会議で2016年の中国経済における安定成長と、インフラ建設と企業減税の拡大方針が提起されたことから、経済安定成長の政策調整の方向性がより明確になっていると評する。独ケルン大学の経済政策研究者であるロドフ氏などは、中国経済の減速で衰退の声が何度も上がっているが、中国経済工作会議から伝わってくることは、中国経済は今もなお制御可能な状況にあるということだとした上で、悲観的論調に釘を刺している。
供給側の改革提案に注目、中国経済の構造改革が堅固な段階に
シンガポール紙「聯合早報」などは、中央政府が政治の簡略化と権限の委譲、産業構造改革、「万人の起業、イノベーション」の支援、新たなエンジンの積極的育成などを強く推進しているとした上で、これは実質的に「供給側の改革」が大きな進展を見せていると論じる。「日経中文網」などは、中国政府が発表した一連の新措置は、中国が財政政策を通じて需要を拡大させると同時に、企業の質的 効率的向上など供給側の改革を重視していると評する。