中国財政部は2016年1月1日から、一部輸出入商品の関税率を調整する。
関税率の調整を通じ、国内で需要の高い先進設備、コア部品、エネルギー原料の輸入を促進する。貿易の安定成長を促し、先進技術、製品、サービスの輸入の強化を図る。有効供給を増やすことで、国内のイノベーションや、産業構成の合理化・レベルアップを推進する。具体的には、暫定税率の方式で、高速電気機関車の駆動用電力変換装置、ビデオカメラ撮影モジュール、電気自動車・プラグインハイブリッド自動車用モーターコントローラ、非クロム鞣し剤、牛・羊油脂などの輸入関税を引き下げる。
国内消費者の選択肢を広げ、消費レベルアップのニーズに合わせ、日用消費財に対しても、16年から関税引き下げの範囲を拡大する。暫定税率の方式で、バッグ類、衣料品、マフラー、毛布、真空保温水筒、サングラスなど、税率が比較的高く、需要弾力性が大きい輸入品の関税率を引き下げる。また、関税を通じて国内産業を保護するという観点から、国内の生産需要に合わせ、自動ワインダーなど一部製品の関税率を調整する。さらに、リン酸、アンモニア、水酸化アンモニウムなどの輸出関税を撤廃するほか、銑鉄、ビレット(鋼片)の輸出関税率を適度に引き下げる。
二国間、地域間と多国間の経済・貿易協力を拡大し、自由貿易区戦略の実行を加速させ、全世界向けのハイレベルの自由貿易区ネットワークの形成を目指す。アイスランド、スイス、コスタリカ、ペルー、ニュージーランドと締結した自由貿易協定、香港・マカオと締結した「経済連携緊密化取り決め」など7つの自由貿易協定について、16年から関税率をさらに引き下げる。それと同時に、APEC(アジア太平洋経済協力)枠組みで環境物品の関税率を低減するという2012年の合意に基づき、汚泥乾燥機、ごみ焼却炉、太陽光湯沸かし器、風力発電ユニットなど、実効関税率が5%以上の27品目の関税率を5%に引き下げる。
(チャイナネット)
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