【新華社北京12月4日】まだ10カ月足らずの期間があるが、人民元は国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)通貨バスケットの中で効力を発揮することになる。中国は国内外の金融市場の安定を維持するため、金融改革と自由化に向けた新しい行動を手配している。
中国で2日、開催された国務院常務会議で、これを契機に、金融改革と自由化をより一層深化させ、マクロ・プルーデンス管理を改善し管理された変動為替相場制を堅持する必要があることが指摘された。また、人民元為替レートの合理で均衡な水準の安定を維持し、リスク緩和に適切に対処し、関連制度を整備し、人民元建て資本プロジェクトの兌換自由化を秩序正しく実現しなければならない。
国務院発展研究センターの金融研究所、総合研究室の陳道富主任は「中国の次の段階における金融分野の改革と自由化の重点と方向が明らかになった。」と述べた。
陳道富主任は次のように説明した。「人民元のSDR加入」から「人民元の国際ニーズの推移」まで、また「金融市場の開放」まで、さらに「為替レート管理」及び「リスク管理」は、万全な人民元の「SDR採用」時代に対応する業務の連鎖と言える。人民元は現在、IMF執行取締役会での投票によって、SDR構成通貨への採用が決定したことで、国際金融市場の人民元ニーズが増加することは間違いない。これに相応し、人民元資本プロジェクトの通貨の両替自由化などのより一層の開放的措置が解決を急ぐべき事項になると予測される。
IMFの調査で、2013-2014年までに、米ドルを除き、世界の中央銀行の中で持ち株増加率が最も高い準備通貨は人民元であることがわかった。
各国の中央銀行の人民元建て国債需要対策について、中国の中央銀行は今年7月、新しい施策を打ち出し、各国の中央銀行、国際金融組織、政府系投資ファンド(SWF)の中国の債券市場への投資を歓迎した。11月25日、中国の中央銀行は中国の銀行間取引市場への参入が許可された外国の中央銀行に類似する金融機関の第一陣のリストを公表した。
陳道富主任はIMFが投票で人民元のSDR加入を決定した後、中国の金融改革と自由化のペースがさらに加速すると受け止めている。
(新華網日本語)
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