【新華社北京12月1日】『国連気候変動枠組み条約』(以下、「条約」という)第21回締約国会議(即ち、パリ気候変動会議)は30日に開催される。中国の蘇偉気候交渉首席代表は29日、記者の取材に応じ、パリ気候変動会議の議事日程と手配、合意に達する可能性の高い協定の意義及び気候変動問題への対応における中国の立場について、詳細に説明した。
過密な議事日程と手配、延期の可能性も
会議では12月5日午前、ダーバン・プラットフォーム特別作業部会(ADP)がパリ気候協定の主要草案を作成する設定になっている。12月5日午後、『条約』締約国会議で交渉結果を審議するとともに、第二週に各国の交渉代表が合意に達した結果をめぐり、いかにして閣僚級の交渉と協議を再び展開するかを決定し、12月11日に最終的な文書を作成する。
蘇偉代表は「時間的に非常に厳しく、会議が連続して開催され、一分一秒が争われる。」と述べた。例年の気候変動会議の経験を見ると、延期で最終結果が得られたケースも珍しくない。これにより、パリ気候変動会議でも延期によってパリ気候協定の合意を得る可能性を否定できない。
別の手段を講じることなく、条約の着実な実行を強化
蘇偉代表は次のように述べた。パリ気候協定の権限は非常に明確で、気候変動に対応した新しい国際制度を確立するのではく、『条約』の枠組みのもとで、2020年以降に気候変動対策の関連行動をいかにしてより強化していくかを交渉し、協議する必要がある。
蘇偉首席交渉代表は次のように強調した。パリ気候協定の性質は緩和、適応、資金、技術移転、能力建設支援などの問題において、『条約』をより一層、着実に実行し、執行することだ。このような法的文書は『条約』の原則、規定、目標、枠組みとともに何代にもわたって受け継がれるべきものだ。
この視点から語ると、パリ気候協定は「法的拘束力を備えているべきだ」。パリ気候協定で2020年以降に『条約』の実行をいかにしてより一層、強化するかを提起した以外に、パリ気候協定に合意した後、2020年までの5年間にパリ気候協定をいかにして実行するかについて、手配と要求事項を提示した。
一貫した原則を堅持し、試練に共同で向き合う
蘇偉首席交渉代表は中国の気候変動問題において、一貫して積極的で真剣な姿勢を維持してきた。中国は気候変動は人類と地球にとって、緊迫した脅威であり、各国は国際協力を通じて、共同で向き合うべきであることを意識していると述べた。
蘇偉首席交渉代表は次のように強調した。全体を見ると、気候変動問題は先進国が過去200年間の産業化の過程で、温暖化ガスを大量に排出したことによって発生した。これは先進国の歴史的な責任であり、『条約』においても、このために「共通だが差異のある責任」の原則を確定した。中国がこの原則的立場を堅持する姿勢は変わらない。
(新華網日本語)
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