【新華社ワシントン11月29日】国際通貨基金（IMF）執行取締役会会議は11月30日、人民元を特別引出権（SDR）の通貨バスケットに加えることを批准した。これは中国と世界がウィンウィンを実現するための歴史的な一歩であり、中国と世界にとってウィンウィンの快挙になる。
人民元のSDR構成通貨への加えは、中国経済が絶えず発展し、金融改革を加速するために努力し、人民元の国際化を推進してきた自然な成果であり、いわゆる水が流れ、土が削られて溝が形成されるようなものだ。
早くも2010年に、IMFは人民元をSDR構成通貨に加える実行可能性の審査を行った。それ以降、中国は一連の措置を講じて人民元の国際化に早急に取り組み、人民元の国際的な通貨スワップ協定ネットワーク及びオフショア決済センターにおける人民元業務の急速な拡張を促進し、人民元の国際化と使用規模の大幅な増加を実現した。特に今年に入り、中国は人民元のSDR構成通貨への加えに向けて、多数の関連改革措置を発表した。人民元為替レート形成メカニズムの整備、金利市場化改革の推進、IMFデータ公表の特別基準を採用し、外貨準備通貨別構成の発表などを含む。
これらの措置によって、SDR構成通貨になるための技術的な障壁が排除されただけでなく、中国が断固として金融改革と資本市場の自由化に取り組むポジティブなシグナルを国際社会に向けて発信し、国際機関及び投資家の賛同を得た。IMFの関係者が11月初めに執行取締役会会議に提出したSDR審議文書で、人民元が「自由に使用可能」な通貨の要求事項に適合することが指摘され、人民元を米ドル、ユーロ、日本円、ポンド以外の5番目のSDR構成通貨に採用することが執行取締役会議で提案されていた。
SDR構成通貨への採用によって、人民元は初めてSDR通貨バスケットに加えられた新興経済体の通貨となった。これは、世界経済の構図の変化を反映し、成長中の新興味経済体の国際通貨システムにおける発言権が強まることの表れで、国際通貨システムの改革を求める国際社会に対する回答でもある。
人民元のSDR構成通貨への加えは、中国の金融改革の深化にプラスとなり、経済発展を推進する。国際通貨システムの改善に有益であり、世界金融の安定を維持するもので、ウィンウィンの結果と言える。
（新華網日本語）
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