福島第一原発事故が発生してから4年以上が経過するが、放射性物質の処理作業で多くの問題が生じている。英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンは16日、同校の研究チームが放射性物質の処理作業の効果を高めるため、放射性物質を保管する新材料の研究開発の準備を進めていると発表した。
同校によると、事故が発生した原子炉を冷却するため、毎日大量の汚染水が発生する。技術者は福島原発の事故現場で除去装置を使い汚染水を処理している。この装置は大量の放射能吸収剤を用い放射性物質を吸収しているが、これらの使用済み吸収剤をいかに保管するかが大きな難題になっている。
同校の研究者が参与する共同研究は、新型ガラス材料の開発を目指している。吸収剤が放射性物質を吸収した後、新型ガラス材料はこれらの吸収剤と結びつき、新たな固形合成物を形成する。この物質は高い安定性を持ち、長期的に放射性物質を保管することができる。
研究者によると、放射性物質は長期的な劣化の過程において多くの熱を生む。研究者らは実験により、この新型ガラス材料が熱に耐えうるかを検証する必要がある。研究者はデジタル模型を作り放射性物質の劣化により生じる熱を量化し、新材料の放射性物質の処理効果を正確に評価する。
新材料が効果的であることが確認されれば、放射性物質を吸収した高濃度の吸収剤の保管に使うことができる。その他のより複雑で時間もかかる手段により保管する必要はなくなる。
研究者によると、福島原発事故後の処理作業の成功は、放射性物質の処理の効果にかかっている。この研究が成功すれば、同様の難題の解消を促し、かつ英国の原発の核廃棄物の処理に使用できる。
(チャイナネット)
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