中韓の自由貿易協定調印、中日韓3国の首脳会談再開などの新しい情勢の中で、中日韓自由貿易区の建設は新たなチャンスを迎えている。
2015年3月、中日韓外相会議が3年ぶりに再開された。3国の外相は共同記者会見で、会議が3国間協力メカニズムの回復の始まりになることに期待を示した。また、3国間自由貿易区の交渉を迅速に進めることに承諾し、良好な政治的雰囲気で交渉を進める姿勢を表した。
そのほか、画期的な意義を持つ中韓自由貿易協定が2015年6月に締結されたことも、中日韓自由貿易区の建設を加速させるとみられる。
みずほ総合研究所の菅原淳一上席主任研究員は、日本の中国、韓国との自由貿易区の建設は当面の急務だとしている。中韓自由貿易協定が締結されたが、日本は中国、韓国と協定を結んでいないため、韓国などのその他のアジア諸国 地域での競争において不利な立場になる。
キャノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹は記者に対し、「日本経済は2014年に不利な局面に立たされたが、先行きは悲観的ではない。中でも中国との経済協力は日本にとって景気回復の要となる」と話した。
中日韓自由貿易区の建設は人口15億人の自由市場を生む。英紙『フィナンシャル タイムズ』は、中日韓自由貿易区が建設されれば、中国の国内総生産は2.9%上昇し、日本は0.5%、韓国は3.1%上昇すると予測している。
中日韓自由協定の締結は巨大な経済効果をもたらすだけでなく、3国の政治関係を改善し、地域の政治面の信頼も高める。
王毅外交部長が述べたように、3国間のハイレベル会議は簡単に実現できるものではない。新しい歴史的チャンスの中で、中日韓3国はチャンスを捉え、中韓自由貿易区建設の経験を参考にし、話し合いや対話でずれを適切に処理し、新しい地域経済協力モデルの早期構築に努めるべきである。
(チャイナネット)
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