日本の参議院は19日午前2時過ぎ、集団的自衛権の行使を容認する安保関連法案を野党の反対に顧みず、本会議で強行可決しました。安保関連法案の成立により、日本が戦後保持してきた「専守防衛」の安保政策が大きな転換を迎えました。
安保関連法案は集団的自衛権の限定的な行使を容認することが柱で、他国軍を支援するための「国際平和支援法案」と、既存の10の法律を改正する「平和安全法制整備法案」です。実質、海外派兵を可能にし、米軍以外にも後方支援を広げるなど、自衛隊の海外軍事行動の任務や範囲を拡大する内容となっています。
中国外務省の洪磊報道官は19日、日本の安保法案の成立を受け、「戦後日本の軍事と安保分野でのかつてない行動だ。このような日本の最近の軍事力強化や、軍事と安保政策の大幅な変更は、平和や発展、協力という時代の潮流と相いれないものだ」との談話を発表しました。さらに、「日本は専守防衛政策と戦後の平和発展の歩みを放棄するのかとの疑念を国際社会に生じさせている」と批判し、「日本が歴史の教訓をくみ取り、真剣に国内や国際社会の正義の声に耳を傾け、アジア隣国の懸念を重視するよう促す」と表明しました。
(中国国際放送局)
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