免許取得が簡単なうえに値段も安いこともあり、韓国に行って自動車運転免許を取るのが、中国で韓国ドラマに続いてブームとなっている。特に中国人に対する観光ビザ免除措置が取られている済州(チェジュ)島で免許を取る中国人が増加している。これについて、上海市交通警察総隊車両管理所は、「7月初めから、上海の市民は、韓国に短期旅行に出かけ取得した運転免許を使って上海の免許を取得することはできなくなった」と、注意を呼び掛けている。
同対策について、韓国のある自動車学校の中国代理業者は、韓国に行って免許を取得する上海の人が多いからと分析している。韓国で免許を取得する中国人の7割が上海市民というデータもある。上海の運転免許試験は難しく、費用も高騰していることが背景にある。
一方、韓国内では、外国人が押し寄せて免許を取得すれば、韓国の運転免許証の国際的な信用度が落ちるのではとの懸念から、政府に対し、運転免許制度の整備を求める声も出ている。また、中国政府も昨年12月に、韓国側に対し、「短期滞在する中国人の韓国での免許取得を禁止してほしい」と要請した。しかし、韓国警察は「現行の法律では、外国人短期滞在者の免許取得を禁止するのは難しい」と返答したという。
韓国道路交通工団のオフィシャルサイトによると、外国人が韓国で免許を取得するため必要なのは、外国人登録証(または外国国籍同胞国内住所証明証)の原本、パスポート、カラー写真3枚、手数料1万ウォン(約1100円)。うち、外国人登録証は、中国国内の「臨時身分証明書」に当たり、申請には韓国に90日以上滞在できるビザが必要だ。ただ、済州島はビザ免除政策が実施されているため、登録証が不必要。法律の抜け穴となっている。
(人民網日本語版)
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