【新華社東京7月17日】衆議院平和安全法制特別委員会が15日、安倍内閣が提示した安全保障関連案を与党の賛成多数で可決した後、日本の連立与党が主導する衆議院本会議も16日、野党と民衆の反対を顧みることなく、安全保障関連法案を与党の賛成多数で可決した。
アナリストは次のように分析する。戦争立法と称される安保法案は日本の憲法に違反し、日本の民意に背き、国際社会の平和の潮流と逆行する本質的な欠陥が尚、改められていない。安倍内閣が強引に推進する安保法案は、日本国内の政治と法治体系に禍根を残し、日本の対外関係と地域の安全保障体制に新たな懸念材料をもたらす。
日本弁護士連合会は次のように指摘した。安保法案が日本の国家と国民に及ぼすネガティブな影響は、主に次の点が含まれる。日本の平和国家としてのイメージが根本から覆され、国際社会の日本への信頼が失われること。日本国民の生命、財産、生活は今後、日常的に武力攻撃とテロ攻撃などの脅威により頻繁にさらされることになる。軍事費の支出が拡大し、福利が圧迫され、民生が損害を受けること。日本社会で「軍事優先」の土壌が形成され、正常な思想、信仰、表現の自由が制限されること。
日本の憲法学の権威である東京大学の樋口陽一名誉教授は、記者会見で次のように指摘した。安倍政権が勝手に憲法解釈を見直し、安保法案を強引に推進する手法を見ると、これは日本の国会と立憲主義に対する侮辱であり、最高裁判所の判例を歪曲するもので、日本の戦後の歴史を冒涜しているとも言える。
東京大学の高橋哲哉教授は次のように指摘した。憲法第9条は日本が再び軍事的脅威にならない一種の国際的な承諾で、日本による侵略戦争の被害国に対する承諾であり、日本が戦後に中国などの隣国との関係を正常化させた基盤でもある。安倍政権の平和憲法を放棄するやり方とその背後にある歴史観には失望させられ、驚かされている。
慶応大学の小林節名誉教授は次のように批判した。日本は「専守防衛」の国策を堅守してはじめて日本の安全を保証できる。米国に追随して世界規模で武力を行使するなら、日本が戦争で破産した歴史の二の舞を演じるだけだ。
(新華網日本語)
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