二、最先端の武器システムをアジア太平洋地域に導入し、米軍の前線軍事基地の実力を向上させる
QDRはさらに「米国は東北アジアの強大な軍事的存在感を維持すると同時に、オセアニア及び東南アジアの軍事構想を強化する。」と指摘している。この一年間に、米国陸軍はアジア太平洋地域における軍事的存在感を絶えず増大させ、太平洋司令部に派遣する陸軍官兵の総数を6万人から10万人余りに増加した。
三、米軍のアジア太平洋における軍事エネルギーの配置を分散し、前線基地軍事力の過度な集中を回避し、軍事力の集中によって深刻な打撃を受けるのを防止し、威嚇作用を効果的に発揮する
米軍事専門紙『ディフェンスニュース』は4月、米国国防省は米軍のアジア太平洋地域における前線配置を分散することによって、米軍がアジア太平洋での軍事配置を多元化することを検討していると表明した。米軍の軍事専門家は、米軍の配置を分散する目的は、衝突が急激にエスカレートするのを防止し、「中国海軍に再び難題を突きつけるためだ。」との見解を示した。
米軍は、第一列島線及び第二列島線の軍事配置を強化しつつあることを除き、米国の太平洋沿岸における軍事配置をますます重視している。ハワイは現在、米国最大の連合司令部、太平洋司令部の所在地だ。アラスカには、米国の初代陸上設置型弾道ミサイル防衛システム及び多数の空軍軍事基地がある。アラスカの太平洋における軍事構想は、ますます重要な役割を発揮している。
四、同盟国の軍事戦闘力の増強を支持、援助し、二国間及び多国間防務協力関係を確立し、相互に交錯する軍事協力ネットワークを形成して中国に対応する
2014年に米国は同盟国との軍事協力関係を強化し、深化させるために集中的に払った努力は、日本との関係に顕著に表れている。米国は日本を米国のアジア太平洋における同盟国の基石と見なし、米国が「アジア太平洋リバランス」戦略を実施するために特に重要だと考えている。一部の米国人学者は、日本が今年に集団自衛権の行使を解禁することはまさに好都合で、「米国国防予算が減少し、この地域で困窮している時期に、より強硬な日本はエネルギーを倍増させる機械に相当する。」からだ、と指摘した。米国から見れば、日本の軍事力拡大と集団的自衛権の行使は米国にとってメリットがデメリットよりも大きい。米国の虫のいい思わくは、日本が中国に対処する手先となるのを促進し、日本の力を利用して中国に挑戦し牽制することにある。この目的を達成するために、米国は日本に長距離攻撃兵器を売却する計画で、それにより日本の軍事力を強化させることも表明した。
これ以外にも、米国は韓国、オーストラリア、シンガポール、インドなどの国々と二国間の軍事協力関係を構築したほか、米日韓、日米豪、米日豪菲、米日印などの多国間の防衛協力関係も構築し、しかも現在ベトナムに彼らの多国間の防衛協力圏に加入するよう懸命に引き入れ、中国の周辺に一つの軍事防衛協力ネットワークを形成しつつある。もちろん、これらの国々の中で、一部の国は恐らく米国とは同床異夢であり、完全に米国の指揮棒によって振り回されることはないだろう。