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リチウム電池用セパレーターに上場企業殺到 輸入代替に期待
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-07-24 13:07:42 | 新華社 | 編集: 张一

  【新華社北京7月24日】中国河北省の滄州明珠塑料股份有限公司(滄州明珠)の公告によると、同社が2年をかけて建設した年産1億500万平方メートルの湿式製法リチウムイオン電池用セパレータープロジェクトは、生産ライン全3本がすでに試運転を終え、正式に稼働を開始した。これに先立って、雲南創新新材料股份有限公司(創新股份)や上海璞泰来新能源科技股份有限公司(璞泰来)などの上場企業もリチウムイオン電池用セパレーターへの投資を決めている。リチウムイオン電池用セパレーター技術は日々成熟化し、より多くの企業の参入を引き付けており、業界競争もいっそう激しくなるとみられる。上海証券報が伝えた。

  

  ▽機先を制した滄州明珠

  滄州明珠が2016年、5億9200万元(1元=約17円)を投じて湿式製法のセパレーター生産ラインを3本建設すると発表した時には、わずか2年後にこの業界がこれほど大きな規模に発展するとは、同社も想像していなかったはずだ。

  同社の公告によると、最初の生産ラインは2017年7月に稼働を開始。残りの2本も試運転に成功し、すでに正式に生産に投入されている。稼働開始からフル稼働までにはある程度の時間がかかるが、同社はリチウムイオン電池用セパレーターへの初期的な布石を完了し、業界競争で機先を制した形だ。

  統計では、同社のセパレーターの年産は湿式製法で1億9千万平方メートル、乾式製法で5千万平方メートルに達する。乾式製法では今年新たに5千万平方メートルの生産設備が稼働を開始し、乾式製法セパレーターの生産能力は1億平方メートルに上る見通しだ。2017年決算報告を見ると、同社のリチウムイオン電池用セパレーターの売上高は4億3千万元、粗利益率は47・75%。同社の製品はすでに比亜迪(BYD)や寧徳時代(CATL)などリチウムイオン電池大手に応用され始めた。

  ここ数年、世界的なデジタル製品の普及、新エネルギー車を含む動力類製品の急成長を受け、リチウムイオン電池用セパレーター業界は急テンポな発展を遂げている。目下の相場を見ると、湿式製法セパレーターの価格は乾式製法をいくらか上回り、2年続いた下落を経て、今年は1平方メートル当たり2元前後で推移している。

  

  ▽上場企業が相次いで参入

  リチウムイオン電池に用いる4つの中核材料のうち、正極・負極材料、電解液はすでに国産化を実現した。一方、ハイエンドセパレーターは依然として技術上の難点があるため、50%近くは輸入に依存している。同製品の高額な利益は上場企業の相次ぐ投資を呼び、国産セパレーターの輸入代替も加速している。

  中小企業板(SMEボード)上場の創新股份は4日の公告で、江蘇省無錫市で無錫恩捷新材料産業基地プロジェクトを実施すると発表した。1期プロジェクトの投資額は22億元で、湿式製法セパレーター、機能性コーティングセパレーターの生産・販売を行う。2019年下半期に稼働する見通し。

  璞泰来は3日、寧波鵬豊が保有する江蘇省溧陽市のセパレーターメーカー・溧陽月泉の66・67%の株式を2億6200万元で買収する計画を発表し、湿式製法リチウムイオン電池用セパレーター分野に進出する。

  中国工業・情報化部が印刷・発布した「省エネ・新エネルギー車産業発展計画(2011~2020年)」によると、2020年までに中国の電気自動車、プラグインハイブリッドカーの生産能力は200万台に達する見通し。電池業界協会の予測によると、中国の高品質車載電池のセパレーター年間需要量は将来、数億平方メートルに達する。

 

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新華網日本語

リチウム電池用セパレーターに上場企業殺到 輸入代替に期待

新華網日本語 2018-07-24 13:07:42

  【新華社北京7月24日】中国河北省の滄州明珠塑料股份有限公司(滄州明珠)の公告によると、同社が2年をかけて建設した年産1億500万平方メートルの湿式製法リチウムイオン電池用セパレータープロジェクトは、生産ライン全3本がすでに試運転を終え、正式に稼働を開始した。これに先立って、雲南創新新材料股份有限公司(創新股份)や上海璞泰来新能源科技股份有限公司(璞泰来)などの上場企業もリチウムイオン電池用セパレーターへの投資を決めている。リチウムイオン電池用セパレーター技術は日々成熟化し、より多くの企業の参入を引き付けており、業界競争もいっそう激しくなるとみられる。上海証券報が伝えた。

  

  ▽機先を制した滄州明珠

  滄州明珠が2016年、5億9200万元(1元=約17円)を投じて湿式製法のセパレーター生産ラインを3本建設すると発表した時には、わずか2年後にこの業界がこれほど大きな規模に発展するとは、同社も想像していなかったはずだ。

  同社の公告によると、最初の生産ラインは2017年7月に稼働を開始。残りの2本も試運転に成功し、すでに正式に生産に投入されている。稼働開始からフル稼働までにはある程度の時間がかかるが、同社はリチウムイオン電池用セパレーターへの初期的な布石を完了し、業界競争で機先を制した形だ。

  統計では、同社のセパレーターの年産は湿式製法で1億9千万平方メートル、乾式製法で5千万平方メートルに達する。乾式製法では今年新たに5千万平方メートルの生産設備が稼働を開始し、乾式製法セパレーターの生産能力は1億平方メートルに上る見通しだ。2017年決算報告を見ると、同社のリチウムイオン電池用セパレーターの売上高は4億3千万元、粗利益率は47・75%。同社の製品はすでに比亜迪(BYD)や寧徳時代(CATL)などリチウムイオン電池大手に応用され始めた。

  ここ数年、世界的なデジタル製品の普及、新エネルギー車を含む動力類製品の急成長を受け、リチウムイオン電池用セパレーター業界は急テンポな発展を遂げている。目下の相場を見ると、湿式製法セパレーターの価格は乾式製法をいくらか上回り、2年続いた下落を経て、今年は1平方メートル当たり2元前後で推移している。

  

  ▽上場企業が相次いで参入

  リチウムイオン電池に用いる4つの中核材料のうち、正極・負極材料、電解液はすでに国産化を実現した。一方、ハイエンドセパレーターは依然として技術上の難点があるため、50%近くは輸入に依存している。同製品の高額な利益は上場企業の相次ぐ投資を呼び、国産セパレーターの輸入代替も加速している。

  中小企業板(SMEボード)上場の創新股份は4日の公告で、江蘇省無錫市で無錫恩捷新材料産業基地プロジェクトを実施すると発表した。1期プロジェクトの投資額は22億元で、湿式製法セパレーター、機能性コーティングセパレーターの生産・販売を行う。2019年下半期に稼働する見通し。

  璞泰来は3日、寧波鵬豊が保有する江蘇省溧陽市のセパレーターメーカー・溧陽月泉の66・67%の株式を2億6200万元で買収する計画を発表し、湿式製法リチウムイオン電池用セパレーター分野に進出する。

  中国工業・情報化部が印刷・発布した「省エネ・新エネルギー車産業発展計画(2011~2020年)」によると、2020年までに中国の電気自動車、プラグインハイブリッドカーの生産能力は200万台に達する見通し。電池業界協会の予測によると、中国の高品質車載電池のセパレーター年間需要量は将来、数億平方メートルに達する。

 

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