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【新華社評論】交渉なら誠意を示すべき
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-05-04 15:51:54 | 新華社 | 編集: 张一

  【新華社北京5月3日】世界が注目する中米通商協議では、劉鶴中国共産党中央政治局委員・国務院副総理が、米代表団と共通の関心事である中米通商問題をめぐり意見を交わす予定。交渉は緊張状態が続く中米貿易摩擦に転機をもたらすことになるかもしれない。いずれにせよ話し合うことは良いことであり、中国の交渉の扉は常に開かれている。ただ、話し合うには誠意を持ち、原則とルールに則る必要がある。

  中米貿易摩擦がエスカレートする中、米国が強力な陣容を整え自発的に訪中したことは、中国が強い意志と気迫、強大な実力で米国の一国主義、保護主義的行為に対し徹底的に抵抗した結果といえる。米国が今回派遣した代表団にムニューシン財務長官やロス商務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、クドロー国家経済会議(NEC)委員長など重鎮クラスが多数含まれていることは、米国が中米貿易を重視する姿勢や交渉への期待の表れでもある。

  米国側が自ら訪中し交渉に望む背後には、おそらく米国なりの考えがあるのだろう。中国の絶え間ない開放拡大を目の当たりにし、中国の改革開放という急行列車に乗り遅れ、中国の開放政策に伴う利益や市場の「パイ」の分け前にあずかれなくなることへの懸念や、国内の農民や産業界など各方面からのプレッシャー、敏感に反応する株式市場など、中間選挙に影響を及ぼすとみられる一連の要因のいずれも米国が自発的に交渉に来る理由となりえる。

  誠意を持って来るからには、協議を進展させたいと考えているはずだ。ただし、これは二国間の交渉ではなく、多国間主義と一国主義、自由貿易と保護主義との交渉ということを理解する必要がある。道理にかなえば助けは多いが、道理に背けば少なくなる。米国経済に存在する問題を、自身の中から原因を探そうとせずに他人に責任を押しつけ続け、貿易赤字や知的財産権などの理由を幾度となく持ち出し、「制裁」という棍棒をむやみに振りかざすならば、最終的に交渉が破たんするだけでなく、問題解決の何の役にも立たないだろう。

  話し合うのであれば扉は開け放たれており、戦うのであれば最後まで付き合う。これが中国の一貫した姿勢だ。話をしに来るのであればきちんと対応する。中国は平等かつ相互互恵という前提に立って真剣に話をする。だが、米国も話し合いへの誠意を示し、価格の駆け引きや「押し売り」や「押し買い」をすべきではない。交渉は双方の最大公約数を導き出す努力をするものでなければならない。

  われわれは起こり得る結果に対し、すでに全方位的な準備を済ませている。米国は交渉が不調に終わった場合、中国製品に対する関税上乗せを続けるとの考えを示している。中国は妥協することも屈服することもない。口にした約束は必ず守り、行う以上は必ずやり遂げる。交渉に至る過程で我々が取った強硬な反撃同様、これからも同じ力で報復措置を取っていく。貿易戦争が始まれば、中国も損失は免れない。だが、中国には集中的、統一的な指導体制という政治的優位性と巨大な国内市場による支えがある。多国間貿易体制と経済のグローバル化に対する国際社会の支援もあり、持久戦は厭わない。中国が恐れるのは、米国が他人に損失を与えても自身の利益にならず、米国の農民と企業家が苦しむことになることだけだ。

 

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【新華社評論】交渉なら誠意を示すべき

新華網日本語 2018-05-04 15:51:54

  【新華社北京5月3日】世界が注目する中米通商協議では、劉鶴中国共産党中央政治局委員・国務院副総理が、米代表団と共通の関心事である中米通商問題をめぐり意見を交わす予定。交渉は緊張状態が続く中米貿易摩擦に転機をもたらすことになるかもしれない。いずれにせよ話し合うことは良いことであり、中国の交渉の扉は常に開かれている。ただ、話し合うには誠意を持ち、原則とルールに則る必要がある。

  中米貿易摩擦がエスカレートする中、米国が強力な陣容を整え自発的に訪中したことは、中国が強い意志と気迫、強大な実力で米国の一国主義、保護主義的行為に対し徹底的に抵抗した結果といえる。米国が今回派遣した代表団にムニューシン財務長官やロス商務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、クドロー国家経済会議(NEC)委員長など重鎮クラスが多数含まれていることは、米国が中米貿易を重視する姿勢や交渉への期待の表れでもある。

  米国側が自ら訪中し交渉に望む背後には、おそらく米国なりの考えがあるのだろう。中国の絶え間ない開放拡大を目の当たりにし、中国の改革開放という急行列車に乗り遅れ、中国の開放政策に伴う利益や市場の「パイ」の分け前にあずかれなくなることへの懸念や、国内の農民や産業界など各方面からのプレッシャー、敏感に反応する株式市場など、中間選挙に影響を及ぼすとみられる一連の要因のいずれも米国が自発的に交渉に来る理由となりえる。

  誠意を持って来るからには、協議を進展させたいと考えているはずだ。ただし、これは二国間の交渉ではなく、多国間主義と一国主義、自由貿易と保護主義との交渉ということを理解する必要がある。道理にかなえば助けは多いが、道理に背けば少なくなる。米国経済に存在する問題を、自身の中から原因を探そうとせずに他人に責任を押しつけ続け、貿易赤字や知的財産権などの理由を幾度となく持ち出し、「制裁」という棍棒をむやみに振りかざすならば、最終的に交渉が破たんするだけでなく、問題解決の何の役にも立たないだろう。

  話し合うのであれば扉は開け放たれており、戦うのであれば最後まで付き合う。これが中国の一貫した姿勢だ。話をしに来るのであればきちんと対応する。中国は平等かつ相互互恵という前提に立って真剣に話をする。だが、米国も話し合いへの誠意を示し、価格の駆け引きや「押し売り」や「押し買い」をすべきではない。交渉は双方の最大公約数を導き出す努力をするものでなければならない。

  われわれは起こり得る結果に対し、すでに全方位的な準備を済ませている。米国は交渉が不調に終わった場合、中国製品に対する関税上乗せを続けるとの考えを示している。中国は妥協することも屈服することもない。口にした約束は必ず守り、行う以上は必ずやり遂げる。交渉に至る過程で我々が取った強硬な反撃同様、これからも同じ力で報復措置を取っていく。貿易戦争が始まれば、中国も損失は免れない。だが、中国には集中的、統一的な指導体制という政治的優位性と巨大な国内市場による支えがある。多国間貿易体制と経済のグローバル化に対する国際社会の支援もあり、持久戦は厭わない。中国が恐れるのは、米国が他人に損失を与えても自身の利益にならず、米国の農民と企業家が苦しむことになることだけだ。

 

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