【新華社北京11月21日】チリ大統領選挙の第１回投票の初期結果が１９日晩に発表され、中道右派「チレ・バモス」の候補者で前大統領のセバスティアン・ピニェラ・エチェニケ氏の得票率が３６．６％で第１位、中道左派「新多数派」の候補者、アレハンドロ・ギジェル氏の得票率が２２．６％で第２位となった。この２人による決選投票となる第２回投票が１２月１７日に行われる。
アナリストによると、ピニェラ氏が最終的に当選する確率が高いと見られる。現在、左派陣営の指導の下、チリの経済は疲弊しており、民衆はその他の派が新しい政策で経済発展を促進することを望んでいる。このほか、ピニェラ氏の大統領就任期間中の支持率は比較的高く、今回の「再選」のための下地ともなっている。
中国人民大学国際関係学院の刁大明副教授は、チリ国内の民衆は目下、左派的政策に失望しており、新たな派が政権を握り、より効果的な経済政策を打ち出し、市場経済の活力を刺激することを望んでいるため、ビジネス経験のあるピニェラ氏が理想的な人選となっていると述べた。
刁大明副教授は、現在中南米で、右派の政治的力の台頭が顕著であると見ている。同副教授は、２０１５年末、アルゼンチンの中道右派が政権を取った後、国内外の経済において現実的な調整政策を実施し、プラスの効果を実現した。ピニェラ氏が「再選」すれば、中南米の「右派に傾く」傾向がさらに強くなるだろうと見なしている。
刁大明副教授は、歴史的に見て、中南米地域国家の政権は左派と右派の間で常に揺れ動いていると考え、また「経済成長が鈍化し、民生保障レベルが下降する時には、『試行錯誤による揺らぎ』の現象が発生する。この種の揺らぎの傾向は、中南米地域の長期的なガバナンスの特徴に合致している」と述べている。
２０１８年には、コロンビア、ベネズエラ、ブラジルなどの中南米国家でも大統領選挙が行われる。刁大明副教授は、現在ブラジルの各政治勢力は再編を実施しており、異なる派が異なる発展の道と方法についてさらに激しい論争を繰り広げる見込みで、その選挙結果は中南米地域の左派と右派の「揺らぎ」にさらに顕著な「指標的意義」をもたらすかもしれないとの見方を示した。
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